理学療法士に必要なことは『仕事を楽しめるかどうか』

理学療法士に必要なことは『仕事を楽しめるかどうか』
理学療法士に向いている向いていない以前に理学療法士にとって必要なことは何でしょうか?

誰もが一番最初に考えるのが自分が理学療法士に向いているかどうかでしょうが、そもそも自分が理学療法士に向いているかどうかなんて実際のところ理学療法士として働いてみないと分かりません。

私は最初は理学療法士になったもののやる気は全くなく、とても理学療法士に向いているとは思いませんでした。

しかし、今では理学療法士という職業は自分に合っていると思うようにまでなっています。
理学療法士に向いているかどうか考える前に理学療法士になりたい理由も人それぞれ別でしょう。

スポーツで怪我をしてリハビリを受けて理学療法士に憧れた、医療職で収入が安定してるからなど動機は人よって様々です。

そもそも理学療法士になるためには素晴らしい動機が必要なのでしょうか?

少なくとも私はそう思っていません。

なぜなら、理学療法士になるのに大した動機がなかった私でも続けていられるからです。
私が理学療法士を続けられていれる理由は、理学療法士の適正があったわけでもなく誇らしい動機があったわけでもありません。

仕事を続けていくうちに理学療法士を続けられていれる理由がなんとなく分かってきました。

私が理学療法士を続けられる理由を結論だけ言ってしまえば、単純に仕事が楽しいからです。

したがって、私にとって理学療法士に必要なことは、はっきりと『仕事を楽しめるかどうか』だと言い切れます。

下記は自衛隊での話ですが、素晴らしい動機を持つ人ほど自衛隊を辞める傾向にあることがはっきりと述べられています。

私が所属していた防衛大学や自衛隊の話をしますが、「俺は愛国者で他のやつらとは違う」と思って入った人は、すぐにやめる傾向にありましたが、「面白そうだからなんとなく入隊した」という人が、なんだかんだ長続きする傾向にありました。おそらく「自分の理想」が高すぎると、組織の要望のミスマッチを起こすので「自分には合わない!」と早期離脱しやすいのだと思います。

飯は食えるときに食っておく 寝れるときは寝る
理想が高ければ高いほど、他人や会社との考えの違いから軋轢が大きくなり辞めていく傾向が強いです。

人それぞれ違う理由で仕事を続けており、あなたと仕事に対する理想が同じわけではありません。

ここで紹介する理学療法士にとって必要なことも私にとって必要だと思ったことをまとめて記事にしています。

決して、「これが正解だ」と思っているわけではありません。

では、理学療法士にとって必要なものが、なぜやりがいや高尚な動機などではなく『仕事を楽しめるかどうか』なのか詳しく解説していきます。
目次

理学療法士に必要なことが『仕事を楽しめるかどうか』である理由

やりがいだけでは続かない

ボール体操する高齢者女性と理学療法士
仕事は人生の中で半分を占めます。理学療法士の仕事が充実し、楽しいと感じていなければいくら休日で趣味活動をしていても幸せとはいえないのではないでしょうか。

仕事を続けれる理由として、一番に上がってくるのが『仕事のしてのやりがい』だと思います。

理学療法士は他の職種ではあまり得ることができない患者さんから「ありがとう」と感謝の言葉を言ってもらえるお仕事です。

しかし、患者さんから「ありがとう」と言ってもらい、やりがいと覚えたとしても一時的に嬉しいという感情が沸くだけですぐに冷めてしまいます。

仕事が忙しかったり、人間関係が悪いければ、一時的にやりがいを感じたとしてもずっと仕事を続けていくことは難しいでしょう。

といっても、仕事のやりがいは理学療法士を続けられる1つの要因ではあると思っています。

給料が高ければ満足できるのか?

一万円札の入った給料袋を持つ男性
給料が高ければ、ある程度仕事が辛くても我慢でき、生活する上で満足できることも増えてくるでしょう。

しかし、理学療法士の平均年収は低く、昇給もほとんどないため、ほとんどの理学療法士が給料は諦めている場合が多いです。

私も理学療法士は医者とは違い供給過多で偏差値40台で専門卒でもなれてしまうことを考えると、給料が安くても仕方ないと思っています。

また、理学療法士を辞めて収入を増やそうとしても大卒であれば可能かもしれませんが、専門卒ならば他の一般職に変わったとしても最終学歴は専門卒なので、大卒と比べ年収に格差が発生してしまいます。
したがって、理学療法士に必要なことを『年収』にしてしまうと自分が苦しむ羽目になります。

なぜならば、転職して訪問リハビリ(リハビリの分野では給料が高い)で働いたとしてもせいぜい600万が頭打ちになるからです。

今後訪問リハビリでも同じような給料がもらえるどうかは分かりません。国も高齢者がどんどん増えていき保険料の負担が大きくなっているからです。

リハビリの加算はマルメ加算にされたりと診療報酬や介護報酬は年々減る一方です。

そこから考えるとこれからの理学療法士の給料が下がることはあっても上がることはありません。

理学療法士として仕事を続けていくのならば、他の価値を見つけるしかありません。
しかし、私のように副業で年収を増やす手もあります。

私の場合は、定時上がり年間休日が多い職場を探し出し、空いた時間に副業でブログをすることで年収を増やすことに成功しました。

副業ならば確実に年収を増やすことができます。

詳しくは下記の記事に書いてあるので割愛しますが、理学療法士に副業はかなりお勧めできます。

仕事が楽しいと思わなければ続かない!

腕のリハビリをする理学療法士
人は物事に対してなぜずっと続けられるかというと『楽しい』からです。

自分の好きなことならば、いつまでたっても飽きませんし、楽しく続けられます。

あなたが三日坊主でやめてしまったことは、苦しいばかりで楽しいと感じていなかったからではないでしょうか?

リハビリという仕事自体を楽しめているならば、たとえ人間関係が悪くなったとしても別の職場で働けばいいだけです。

しかし、仕事を楽しめていない場合は、どこにいっても同じことの続きなので永遠と仕事を苦痛に感じてしまいます。

私は理学療法という分野は、実際に手で触って治療することができ、実力さえあれば顕著に治療効果がでるので本当に面白いと思っています。

リハビリを楽しめていない方は、同じ知識で同じリハビリばかりしている可能性が高いのです。

毎日同じことをやっているならば、スーパーのレジ打ちの何ら変わりはありません。

人は変化つまりは刺激を求める生きモノであるため、変化がないリハビリは退屈に感じてしまいます。

ではどうやったら理学療法士の仕事が楽しいと思えるのでしょうか?

同じリハビリばかりしてしまうのは単純に知識と経験がないからです。

経験も知識がなければつかないので、最初に始めることはただ勉強をすることです。

勉強したって給料は上がらないし、お金はかかるからやっても無駄と思われる方も多いと思います。

実際私もそうだったので気持ちは痛いほど分かります。

前までは、片手間に少し本や動画で勉強するぐらいで十分だと思っていましたが、お金以外に仕事に価値をつけるには一流を目指すしかありません。

逆を言えば、仕事内容に価値を見出せないからお金にこだわり続けるのです。

一流を目指すにはそれなりの努力が必要ですが、自分が理学療法士にもかかわらず他の理学療法士では治せるのに、自分では治せないと情けなくなってしまうことを鑑みると一流を目指す意味は十分あると思います。

普段、勉強する習慣がない人は下記の記事を参考にしてみてください。私はこの記事の方法で勉強する習慣を身に付けました。

理学療法士にとって実力は必要

上半身のマッサージをする理学療法士と女性患者
仕事を楽しむ方法として、知識を身に付けるべきと解説しましたが知識が身に付けば自然と実力もついてきます。

理学療法士にとって実力がなぜ必要かというと、頼りになる理学療法士は『患者さんを治せるかどうか』に尽きるからです。

どれだけ礼儀正しい理学療法士であっても、どれだけイケメンであっても、治療を受けたいと思うのは実力のある理学療法士でしょう。

実力さえあれば患者さんだけでなく、職場でも一目置かれるようになります。

そして何より今後独立して自費リハにするときに必ず必要となります。

つまりは、勉強すれば仕事が楽しくなり、さらに実力をつくため、たとえ今後医療や介護業界で生き抜くとしても自分の力で食っていけるようになります。

私の知り合いにも何人か自費リハをしている先生方がいますが、自分の実力だけで身を立てていらっしゃいます。

仕事も楽しそうで、治療技術のことを嬉しそうにお話ししてくださります。

長く理学療法士を続けていくためには、勉強をし実力を身に付けることは必須になると思っています。

一度本物の理学療法士の施術を見てみてください。あまりのすごさに感動して、「今まで自分は何をしていたのだろう」と後悔するはずです。

そして、その後悔する気持ちが勉強するための活力に繋がっていきます。

実力がつけばつくほど仕事が楽しくなる

ベッドでリハビリを受ける女性と理学療法士
本気で仕事に取り組まない限り、仕事は楽しいとは思えません。

つまりは、一流の理学療法士になりたいと願わなければいつまでたっても不平不満を言いながら仕事をすることになります。

中途半端に勉強したところでそこそこの理学療法士になるだけです。

本気で一流の理学療法士になる気があるならば、自分にとってどうでもいいモノは捨てていき、一流の理学療法士になるための勉強時間を確保する必要があります。

本気でやってる人たちは勉強量が全然違います。

だからこそ、人から一目置かれるような理学療法士になれるのです。

仕事を楽しみたいと本気で願っているならば、本気で一流の理学療法士を目指しましょう!

お金がない、家族がいる、時間がないと言い訳する人は、そもそもなる気がないのです。

本気で目指すものは優先順位が必ず一番上にきます。

時間は作り出すものです。覚悟があるのならばできはずです。

他に理学療法士に必要なことは何があるか?

自分はどういった理学療法士になりたいのか理想を持つ

横向きで考えるビジネスマン
あなたは理学療法士としてなりたい自分を想像できているのでしょうか?

先ほど一流を目指すとよいという話をしましたが、自分の理学療法士としての理想がどこにあるのか目指すものがしっかり見えていないと途中で力尽きてしまいます。

理学療法士といっても仕事内容は広く、急性期、回復期、維持期、訪問リハ、デイケア、自費リハ、特化型リハなど多種多様です。

どの分野で何を極めたいのかしっかり考えておくべきです。

そうすれば、今自分が何をしなければいけないのかはっきり分かるようになります。

私の場合は老健で働いているせいかリハビリ効果が薄い方が多く、予防リハで介助が必要となる前にリハビリをする必要性を感じているので将来的に予防リハの分野で働きたいと思っています。

予防リハでやっていきたいことが分かれば、働く場所やしなければいけない勉強も自ずと分かってきます。

つまりは理想があるからこそ具体的に何をすればいいのか行動に落とせるようになるのです。

どれだけ患者さんのことを想えるか

外出する理学療法士と患者さん
患者さんは自分にとっては赤の他人です。

一期一会の出会いであり、患者さんと一緒にいる時間は人生にといてほんの僅かです。

次から次へと患者さんが変わり、流れ作業のようにリハビリをしてる方がほとんどでしょう。

そんな状態であっても、あなたはどれだけ患者さんの声に耳を傾け、真摯に接しているでしょうか?

私は老人保健施設で働いているので入所者の人はほとんど変わることはありません。

月に一人か二人新しい人が入所されるぐらいです。

つまりは、一緒にいる時間が長いのでそれだけ一人一人の人生を深く考える時間があります。

若い人にはあまり好まれない老健ですが、リハビリとは何かを考えるには良い学び舎だと思います。

私にとって入所の人達は自分にとっては家族であり、みんな大好きなじいちゃんばあちゃんです。

だからこそ、一人一人真摯にリハビリをすることができていると思っています。

働く場所によっては流れ作業になってしまうところもあるでしょうが、患者さんを一人の人間としてではなく患者としかみないようではよいリハビリはできません。

私は人への想いが患者さんをよくすると信じています。

ある程度余裕を持つことが必要

新緑の中を散歩する医療従事者

昔から「大志を抱け」とよく言われるけれど、あまり立派な志や高すぎる目標ばかりもちすぎると、未来のことや成果にばかり気がとられてしまいます。すると、目の前のことに打ち込めなかったり、迷いが生じてしまうんやないでしょうか。

心に折り合いをつけてうまいことやる習慣
仕事で頑張りすぎると陥りやすいのが周りが見えなくなることです。

知識を付け、実力がついてくると人によってはどうしても傲慢になり周りを見下す傾向にあるようです。

そうなると「自分はこんなところでこんな仕事をしている場合ではない」なんて、たいそうに考えてしまいおかしなことになってしまいます。

さらに頑張りすぎるとどうしても心の余裕がなくなり、最終的には燃え尽き症候群に陥りやすいです。

私は朝の2時間に理学療法の勉強をし、休みを返上して勉強していた時期がありました。

おかしなぐらい仕事にのめりこんでいたわけですが、余裕がなくただひたすら焦っていたことを覚えています。

疲れがたまりすぎると、「どうしてここまで勉強しなければいけないんだろう」「もういやだ。やりたくない」と思う時期がきてしまいます。

仕事は全力で走りすぎると、力尽きてしまいます。

人生は長距離ランと一緒です。しっかりペース配分ができるからこそ、高タイムで走ることができます。

仕事は適当でいいです。適当というのは「いい加減にやる」という意味ではなく、「ちょうどいい度合でやる」という意味です。

好きなことでも慣れてくる

屋外で愛犬を抱っこする若い女性
仕事が好きになり、がむしゃらに勉強しても毎日のように刺激があればどうしてもその刺激にも慣れてしまいます。

他にも、1つのことにこだわりすぎると視野が狭くなり、1つのことでしか物事を考えられない発想のない理学療法士になってしまいます。

なんでもほどほどにやることが長く仕事を楽しめるコツです。休みの日はしっかり休んで、遊びましょう。

旅行や遊びも、たまに行くのは楽しいけど、何回もしてるとだんだん飽きてきます。刺激というのは、すぐに慣れてしまうもんなんです。そもそも、仕事の好き嫌いなんて実はちょっとしたもんで、仕事の内容よりも人間関係のほうがよっぽど大事だったりします。私の経験上、仕事が嫌いになる原因のほとんどは、人間関係です。どこへ行っても仕事が嫌いになってしまうのは、人との付き合い方のほうに問題があるかもしれません。

心に折り合いをつけてうまいことやる習慣
仕事が嫌になる原因はほとんどが人間関係です。私は一度転職を経験をしていますが、辞めた理由はやはり人間関係でした。

したがって、人間関係さえこじらせなければ、楽しく仕事できます。
しかし、人は何か一つのことをしていれば、必ず飽きがくるし、行き詰ってしまいます。

人生を楽しむコツは、色々なことにチャレンジすることです。

勉強をして仕事を楽しむ、休みの日は趣味活動を大いに楽しむ、隙間時間に本を読むなど色々やったほうが視野を狭めることなく人生を謳歌できます。

私はソロ活と称して休日は一人でも遊べる趣味を模索中です。
趣味の幅を増やしたいならば、読書を私はお勧めします。

中々大人になってから読書習慣を身に付けるのは難しいと思われるかもしれませんが、私が読書を始めたのも30代になってからなので心配する必要はありません。

自分にとって理学療法士に必要なことを見極めよう!

患者さんと歩行訓練をする理学療法士
理学療法士になりたての1年目は特に理学療法士にとって必要なことはなんだろうと考えてしまうでしょう。

私もそうだったのでよく分かります。

理学療法士を一生の仕事にするためにも理学療法士にとって必要なことを考えることは避けては通れない道だと思われます。

私は毎日理学療法の勉強しているおかげで特に毎日のリハビリに飽きることなく、仕事ができています。

自分の仕事に誇りを持ち、理想に向かって頑張ることはあなたの人生に充実感を与えてくれます。

仕事を楽しむためにも、皆さんにも勉強する習慣を身に付けてもらいたいと思います。
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