これから理学療法士を目指す学生さんや「理学療法士になりたい」と一念発起した現在社会人の皆さんも自分が理学療法士に向いているか心配になると思います。 理学療法士を目指してしまえば、ほぼ卒業後の進路の選択肢は理学療法士一本であるからこそ、そもそも自分に適性があるのか慎重になるのは当たり前です。 一度理学療法士の養成学校に入ってしまえば、3~4年間という長い年月と500万円以上の膨大なお金がかかることも見逃してはいけません。 私の大学時代の同期には、2年次に理学療法士に向いていないからと一人退学してしまった人がいます。 自分が理学療法士に適正があるのか確かめるためだけに2年という時間と300万円ほどのお金がすべて無駄になってしまったというわけです。 そのような遠回りをしないためにも私なりに理学療法士に向いている人はどんな人かご説明したいと思います。 結論だけ述べますと、理学療法士に向いているかどうかは『じいちゃん、ばあちゃんが好きかどうか』です。 理学療法士は人間相手の仕事ですが、年齢層の幅は一応若年層から高齢層まで幅広いです。 しかし、接骨院や整形のクリニックで働かない限りは、病院や施設にくる患者のほとんどが80代90代の高齢者です。 したがって、高齢者と話していて楽しいと思えれば、リハビリという仕事にそこまで魅力を感じていなくても仕事としては続けられます。 私の学生時代はまったくリハビリという仕事に魅力を感じず、理学療法士なるのが嫌で嫌で仕方なかったので自分には理学療法士は合っていないじゃないのかと悩みました。 理学療法士に一応なったものの半年ぐらいは、リハビリという仕事に面白みを感じませんでしたが、勉強しただけ患者さんが治る様子をみていると少しずつ理学療法士の仕事に魅力を感じるようになりました。 今では楽しく仕事できているので、お年寄りと話していて苦痛でないならば、そこまで「理学療法士に自分が向いているのか?」なんて考えなくて大丈夫です。 結局、理学療法士になってからも良いときもあれば悪いときもあり、あまり適正があるかないかは関係ないような気もします。 いざ働いていれば、人生なるようになるものです。 それでは順を追って、どんな人が理学療法士に向いているのかご説明したいと思います。
目次
理学療法士に向いている人は、こんな適性があればOK
高齢者がそこそこ好き

認知症の高齢者と言われると、皆さんの中には悪いイメージしかないのではないでしょうか。 勝手に街中を徘徊する、おかしなことを言う、介護が大変、迷惑をかけられそうなど厄介者として扱われている印象です。 私も実習に行く前までは、「認知症の人を相手に仕事をするのは嫌だな」という負の感情しか持っていませんでした。 私が現在働いている老人保健施設はほぼ認知症です。認知症でないのは2,3人いればいいほうで認知症の診断がついてない人でも簡易的な認知症の検査をするとほとんどひかかります。 要するに私たちがリハビリ対象とする人はほとんど認知症というわけです。 私は高齢者のリハビリをするようになって早5年目になりますが、呆けたじいちゃんばあちゃんは正直かなり可愛いです。 認知症の人達は、良くも悪くも裏がありません。 日本人の大好きな本音と建て前がなく、考えて相手を気遣ったり相手に合わせて態度を変えることもありません。 認知症の人達はみんな正直者なんです。 また、認知症になっても皆さんみんな丁寧な敬語でお話しされます。昔から身に付いたモノは忘れないモノなのですね。 中には暴言・暴力があり、むかつく人もいますが、みんな私がリハビリに行くと嬉しそうにしてくれます。 まともな一般人を相手にするよりも本当に楽に仕事できます。 介護となると便の世話をしたり、服を着せたり、お風呂に入れたりと大変ですが、私たちはリハビリをするだけなので、高齢者と楽しくお話しをすることだけできます。(※一部の病院や施設ではオムツ交換をしないといけません) 最初は認知症に負のイメージを抱いているため、自分は理学療法士に向いていないと思っていても、高齢者を相手にしてみると180度考えが変わると思います。 認知症に悪いイメージしか抱いていなかった私がそうでしたから、それに関しては保証できます。 高齢者を毛嫌いしているならともかく、そこそこ好きなら大丈夫です。 あなたには十分理学療法士としての適性があります。 理学療法士になりたい理由は様々ですが、単純におじいちゃんおばあちゃんが好きでもいいのではないでしょうか。
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ご飯はまだかのぉ~



おじいちゃんさっきご飯食べたでしょ!
コミュニケーションがあまり得意ではない


理学療法士に問わず医療人はやたらコミュニケーション能力を問われます。
学校でも傾聴法とよく分からない技法を習ったり、『コミュニケーション実習』という名の実習まであるぐらい重要視されています。
といっても、私は昔から人見知りが激しく、コミュニケーション能力がありません。
実習では30代でありながらコミュニケーション能力が下手で常にバイザー(実習生を教える理学療法士の先生)と喧嘩していました。
(※私は32歳で理学療法士の養成大学に入学しています)
バイザー間で共有されているブラックリストに載ったぐらいです。
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そんな私でも理学療法士としてコミュニケーションは問題なくできています。 理由は簡単で相手は認知症の人がほとんどなので、子供と話すようにコミュニケーションのレベルを落とす必要があるからです。 認知症の方にそもそもそんな大層なコミュニケーション能力は必要ないのです。 じいちゃん・ばあちゃんが大好きなら、孫のように可愛がってくれます。 いちいち「自分はコミュニケーション能力がないけれど、大丈夫だろうか・・・」なんて心配しなくても大丈夫です。 もちろん、患者さん以外にも同じ職場の人達や家族さんと話す機会はありますが、必要最低限の会話だけこなしていればなんとか仕事として成り立ちます。 上手く話そうと思うから失敗します。 コミュニケーションは慣れの問題です。3年目、4年目となれば、そんなことに悩んでたのが馬鹿馬鹿しくなるでしょう。 必要最低限の会話でいいと言いましたが、患者さんにため口を聞いたり、敬語で話しかけないのは絶対NGです。 認知症であっても、相手のなめた態度はきちんと分かっています。 認知症の患者さんに嫌われる人は、大体言葉遣いが汚い人です。 といっても、そんなにかしこまった敬語は必要ではありません。丁寧に話しかければ特に問題ありません。 高齢者への態度は聞いている本人だけでなく、周りの職員もみています。 理学療法士は性格が悪いと思われないように、そして職場に敵を作らないように社会人として敬語は必ず身に付けましょう。
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勉強が好きでない


理学療法士という専門職はどうしても勉強しないといけません。 勉強し、専門的な知識を持っているからこそ理学療法士なわけです。 しかし、現状では理学療法士になってから勉強している人はごく僅かです。 実習先でも私が働いた職場でも勉強しているなと思う人にはほとんど会ったことはありません。 学生時代の知識と経験のみで業務をこなしている印象です。 もちろん、これは良いことではありませんが、勉強が好きでなくても大丈夫ということです。 理学療法士は養成校の偏差値を見れば分かるようにそんなに勉強できない人達がなっています。 つまりは、理学療法士は勉強ができない人たちの集まりとも言えます。 したがって、勉強好きじゃないけれど理学療法士になれるだろうかと心配する必要はありません。 といっても、私は理学療法士としてやる気がありませんでしたが、今では毎日30分以上は勉強しています。 勉強した方が仕事が楽しくなるので、勉強せずにはいられなくなりました。 無理に勉強を頑張ろうとせず、自然に任せれば自ずと勉強するようになります。 学生と違って社会人のいいところは、誰にも勉強を強制されないところです。 好きな時間だけ自分の学びたいことを勉強できます。
長時間デスクワークができない


あなたはパソコンの前に何時間座ってられるでしょうか? 私は頑張っても2時間が限界です。 2時間以上頑張ると、パソコンを見るのも嫌になってきます。 高年収のIT関連の仕事はほぼ1日パソコンの画面と向き合わないといけません。 私が理学療法士で良かったと思うことは、長時間のデスクワークをせずにすみ、かといって1日体力仕事をしているわけでもないことです。 要するに適度に体を動かし、適度に座って休めるかなり良い職業といえます。 しかし、職場によっては1日リハビリしなければいけないところもあり、がっつりリハビリをしたいわけでないのならば、自分で楽な職場を探す必要があります。 私の働いている老健は1日の単位数がMAXでも12単位で時間に換算すると1単位20分なので240分リハビリしていることになります。 私は8時間勤務ですから、そのうちの半分はリハビリをしている計算になります。 因みに私の友達は病院で働いていますが1日21単位リハビリがあるそうです。420分ですから、7時間リハビリをしていることになります。 どうやら病院ほど単位数が増える傾向にあるようなので、楽をしたいならば老健や特養などの施設がお勧めです。 私のようにそこそこリハビリをして、そこそこ休憩したい人はなるべく楽な職場を探しましょう。
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体を動かすことは好きだが、単純な肉体労働は嫌いな人


私は先ほどご説明した通り、長時間のデスクワークができないので体力仕事の方が合っていると思っています。 といっても、トラックの運転手、引っ越し、土木、工場などの単純作業はむしろ苦手で単調な仕事はすぐに嫌気がさしてしまいます。 理学療法士という仕事は、医療職である以上体力も頭も使う仕事です。 我々理学療法士ははたから見るとただのマッサージ師にみえたり、「ただ歩かせているだけで何しているんだろう」とうさんくさく思われたりして、あまり頭を使っているようには見えません。
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しかし、理学療法士の頭の中は臨床思考過程といって仮説と検証を繰り返しています。
例えば、「多分ここが痛みの原因だろう」と仮説を立て、検証して違っていればまた違う仮説で痛みの原因を探し出します。
何も考えていないようで猛烈に考えているのが理学療法士という仕事です。
単調な仕事が苦手で、少しは頭も使いたい人には理学療法士という仕事は向いています。
自分の仕事に結果を求める人


事務系やお役所仕事やデータ入力などの仕事は、淡々と業務をこなすだけで、ほぼ毎日がルーティンワークで何か結果として見えにくいのではないでしょうか。 看護師や放射線技師などの医療職も治療の部分に介入するわけではなく、医師に指示された通りに仕事をこなすだけです。 しかし、理学療法士という仕事は医師からの指示箋を貰った後はほぼ自由にリハビリができます。 リハビリというのは治療の1つの手段であり、個人の裁量でいくらでも患者さんを良くすることができる、まさに結果が分かりやすい仕事です。 自分の治療技術でどんどん患者さんが良くなる様子をみていくのは、とても面白く理学療法士になって良かったと思える瞬間です。 したがって、仕事に結果を求める人ならば、理学療法士に向いています。
自分のためではなく、人のために動ける人


理学療法士は直接患者さんと接するため、ダイレクトに感情が患者さんに伝わります。
人の顔を見れば大体の感情はつかめますが、自分のために理学療法士をやってる人と他者のために理学療法士をやっている人では接し方に違いが出て、当然といえるでしょう。
私はどの患者さんもリハビリをしていれば情がわき、一人一人が自分の家族のように感じてしまいます。
性分といってしまえばそうなのですが、「何とかよくしたい」「少しでも笑顔が見られるようにしたい」と思うことが多々あります。
自分のためではなく、人のために動ける人は本当に理学療法士に向いていると思います。
他者のために何かをしても馬鹿を見ることが圧倒的に多い世の中ですが、「それでもいい」と言えるあなたは本物の理学療法士になれるでしょう。
理学療法士としての一番の報酬は患者さんに「ありがとう」と言ってもらえることです。
それが理学療法士の魅力の一つでもありますが、自分のためではなく、人のために動ける人にぜひ理学療法士になってほしいと思います。
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のんびりしている人


理学療法士はせっかちな人には向いていません。
ゆったりと患者さんと向き合える人の方が理学療法士に向いています。
患者さんは理学療法士にとってはたくさんの患者さんの中の一人ですが、患者さんにとって理学療法士はたった一人です。
理学療法士がリハビリをするときに時間を気にして時計ばかりみていたら、患者さんはどう思うでしょうか。
私たちのリハビリ時間は1単位20分と時間制限があるため、時間を気にする気持ちは十分分かりますが、運動をした後に休憩もはさまず、理学療法士のペースでリハビリをされるとリスク管理もままなりません。
ゆったりリハビリをして、ゆっくりおしゃべりをしてくれる理学療法士の方が患者さんも心の余裕が持てます。
私が大学病院に実習に行ってた時には理学療法士の先生方は時間に追われ、みんな走って移動していました。
もちろん心に余裕があるわけがなく、顔もひきつっていました。
急ぐ気持ちは患者さんだけでなく、理学療法士の心の余裕を失わせます。
人には余白が必要です。
どんな環境であってもゆったりとしている人の方が理学療法士に向いていると私は思っています。



あせらず、ゆったりと~
メンタルが強い


私たち理学療法士の気分が患者さんに影響を与えることがたくさんあります。 愚痴ばかり言う暗い人と話していると気分が滅入っているように、うつみたいな暗い表情の理学療法士にリハビリをしてもらうと患者さんの元気もなくなってきます。 ただでさえ長期間の入院などでストレスが溜まり、病気や今後の生活に対する不安がある状態で患者さんのメンタルは決して良いとは言えません。 だからこそ、医療従事者である私たちは患者さんに常に笑顔で接する必要がでてきます。 もちろん人間なので我々理学療法士のメンタルが弱っていることがありますが、なるべく患者さんにそういった姿をみせないように元気なふりをする必要があります。 精神的にもろい、傷つきやすい、うつ傾向になりやすい人は理学療法士には向いていません。 逆に淡々と同じメンタルで仕事できる人は理学療法士に向いています。 といっても、自分はメンタルが弱いから向いていないと思わなくても大丈夫です。 私の経験上、仕事に一生懸命に取り組むことでリハビリという仕事が楽しくなるので、些細なことは気にならなくなります。
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人と話すことが根本的に嫌い


理学療法士になるには必要最低限のコミュニケーション能力で十分と説明しましたが、根本的に人と話すことが好きでない人にはまったく向いていません。 医療職はサービス業なので、必ず人と関わる仕事です。 コミュニケーションが苦手と嫌いはまた別問題です。 もし、人と関わることが嫌いという自覚があるのならば、理学療法士になることは諦めましょう。 黙々と黙ってただリハビリをするということは100%不可能です。 一人で黙々と誰とも関わらずに仕事をするならば、Youtuberや私のようにブロガーが向いていると思います。 ブロガーは誰とも会うことなく、ひたすら文章を書くだけですから、経歴すら関係ありません。 まさにコミュニケーション能力が嫌いな人にはお勧めできる職業です。 人間関係が苦手でブロガーになりたい人はは下記の記事が参考になると思います。
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医療系の資格はどれもコミュニケーションが必須と言われるぐらい問われる仕事です。 学校の実習にコミュニケーション実習という名の実習があったぐらいですから、それだけ重要視されているということです。
体力がない人


体力が全くない人、元々病弱もしくは仕事に支障をきたすような疾患を持っている人は申し訳ないですが理学療法士には向いていません。 理学療法士は他のデスクワークの一般職と違い結構体力のいる仕事です。 患者さんを移乗する際は全介助ならば50kgの人達を持ちげる必要がでてきます。 あなたにそれだけの力があるでしょうか? 体力がないからと患者さんを選んだりすることはできません。 前の職場で体力が全くなく、頭痛持ちで全く仕事をしない同僚がいましたが、本当に迷惑でした。 同僚がリハビリしない分は自分達に仕事が回ってきます。 職場によりますが先ほど話したように1単位20分でMAX21単位リハビリする必要があり、時間に換算すると7時間ひたすら体力にいるリハビリをする必要があります。 高齢の理学療法士になると現役を退き、ケアマネに変わったり教員になったりするのはそういった理由です。 まさに若くて体力があるからできる仕事ともいえるでしょう。 私の場合は、40代で体力がなくなってきたので朝活として体力向上のためトレーニングをしつつ老健という比較的楽な職場で仕事をしています。
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まったく勉強する気がない


理学療法士に向いている人のところで「勉強が好きではない」と紹介しました。
しかし、これは理学療法士の勉強量が医者に比べて少ないのでそこまで必死になって勉強しなくてもいいという意味です。
勉強しなければ毎日同じリハビリをすることになり、患者さんの動作がおかしい原因も分からず、ただ立って歩いてという理学療法士でなくてもできるようなリハビリをするようになってしまいます。
理学療法士はプロであり専門的な知識を持って効果が出せるからこそお金がいただけるのです。
逆の立場であったら、効果のないリハビリにお金を出したいと思うでしょうか?
医療や介護保険で守られているので理学療法士は食べていけることができますが、自分の実力で集客することができる理学療法士はほとんどいないでしょう。
したがって、理学療法士になってからまったく勉強する気がない人は理学療法士にまったく向いていません。
この記事を読んでいる学生さんは、医療系の資格は勉強は一生続くと覚えておいてください。
患者さんに求められる理学療法士になるために勉強は続けていきましょう。
上から目線


医療職と患者さんを比べた場合、あなたはどちらが立場が上と思うでしょうか? 治してやっているという思いがあるならば、はっきり言って理学療法士に向いていません。 私がお世話になった実習先に寝たきりの患者さんに挨拶もしない上から目線のバイザーがいましたが、大変不快な思いをしました。 患者さんを下にしかみない人には正直私自身が理学療法士になってほしくありません。 患者さんはお客さんであり、目上の方であり、そうでなくても誰にでも礼儀を払うことは当たり前のことです。 そういった当たり前のことすらできない人は理学療法士になることをやめてほしいと声を大にして言いたいです。
患者さんをモノとしか扱えない人


理学療法士というよりは介護士の方に患者さんをモノとしか扱えない人が多いように感じられます。 施設で介護士が高齢者に暴力を働いたというニュースはよく視たことがあるのではないでしょうか? 介護という仕事は体力仕事であり、人の便の後始末までしなければいけないため、結構つらい仕事です。 介護で疲れてこれば、少しでも楽に早く終わらせようと思うのは当然で、そうするためには患者さんの動きに合わせるのではなく、自分でやってしまった方が早く終わったりします。 したがって、患者さんをモノのように扱うことが当然となってきます。 また、患者さんの中には暴言・暴力を振るう人も多く、認知症のせいだと分かっていてもやりきれない気持ちになります。 情がわけば、優しく介護をしようと思えるかもしれませんが、相手のことを憎んでいればニュースであったような暴力行為に繋がってしまう可能性も十分ありえます。 理学療法士も心に余裕がなくなったり、疲れてくると患者さんをモノ扱いにしてしまう可能性が十分ありえます。 疲れているときでも患者さんは気遣いなくモノを言ってくるのでリハビリが嫌になることも多々あります。 「自分はそんなことするわけがない」と思っていても、疲労感や職場環境によって考えはガラリと変わります。 就職するにしても心に余裕を持てるところに就職することをお勧めします。
将来がっつり稼ぎたい人


給与所得者の1年間の平均給与は443万円ですが、理学療法士の平均年収は431万円と平均を下回っています。 (参照元:民間給与実態統計調査、厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」) つまりは他職種に比べて、年収が低いのが現状です。 理学療法士の実際の年収に近い中央値の金額は351万円とさらに低く、実際に理学療法士多くがもらっている年収が351万円ぐらいとなります。(参照元:平均年収.jp) 大学もしくは専門学校で多大な学費と時間を費やし、国家試験に合格してなおこの給料の低さははっきり言って割に合わないと感じる人がほとんどでしょう。 確かに年収一千万円もらっている理学療法士もいるでしょうが、ほんの一握りで稼げる職種ではありません。 普通に医療保険や介護保険下で病院や施設で働いていては、昇給も乏しく、手取りでいくと月20万ぐらいしかもらえません。 私の年収も中央値に近く、友達も同じようなものなので、ほとんどの理学療法士はやはり中央値にかたまっていると言えそうです。 理学療法士の仕事に魅力を感じたわけではなく、お金を稼ぎたくて理学療法士を目指す人にとっては理学療法士は向いていません。
実際は理学療法士に向いている人はいない


私は実際は理学療法士に向いている人はいないと思っています。 なぜなら、自分が理学療法士に向いているかどうかは結局は理学療法士になってみないと分かりませんし、自分が理学療法士に向いていると思っていても、嫌なことがあれば当然仕事を辞めたくなります。 私は理学療法士として働くようになり向いていると思ってきていても、人間関係で仕事を辞めたいと思ったことが何度もあります。
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また、私は学生時代の頃から学校の勉強や実習は嫌で嫌で仕方ありませんでしたし、理学療法士になりたての頃は、理学療法士の仕事にまったく魅力を感じず、自分に向いていないなと思っていました。
しかし、今では給料面以外では理学療法士になって良かったと思っていますし、一生懸命に仕事をすることでやりがいを感じられるようになってきました。
理学療法士の給料については、介護士と変わらないぐらい激安です。何百万円とお金をだしてまで取る資格ではありません。
私に子供がいたら、「本気でないなら理学療法士になるのだけはやめとけ」と声を大にして言いたいです。
給料面については下記の記事で詳しく書いているので参考にしてください。
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