
医学部再受験したいけれど、失敗した場合どうなる?
後悔することはない?
私の経験をもとにお話しします。 結論から言います。 医学部再受験に成功すればいいですが、失敗し諦めたあとは地獄です。 医学部再受験がなぜ地獄かというと、失うものがあまりに多く残るものは高校での勉強の知識だけだからです。 もちろん高校での知識を否定するつもりはありませんが、社会人であれば学べてたであろう業務経験がその間まったく学べてなかったことになります。 また、社会人であれば稼いでいたであろうお金がまるまる消えることになります。年収400万とすれば、2年間で800万円のお金を捨てることになります。 予備校に行けばさらにお金かかり、そのお金を医者にならなければ回収することもできません。 人生を悔いがないように生きることは大切ですが、夢はほとんど叶うことがなく、努力すればなんとかなるものでもないことを頭に入れておく必要があります。 話しが長くなりましたが、私が医学部受験に失敗した末路はどうなったのかお話ししたいと思います。 これから医学部再受験を目指す人には申し訳ないですが、失敗したあとの現実も知っておきましょう。
目次
27歳で医学部再受験を志す
まず医学部再受験を志した理由をお話したいと思います。 当時付き合っていた彼女と一週間音信不通になりました。 一週間も音信不通となると、とても心配になります。何かあったのではないかと生きた心地がしませんでした。 一週間後連絡があり、ある病気で入院していたと彼女は言いました。 倒れて運び込まれたため、連絡できなかったそうです。 自分は男なのに、彼女のために何もできなかったことを後悔しました。 そこで彼女を守れる男になろうと医学部再受験を志すことになったわけです。 ついでながら、医学部再受験を志す前はフリーターをしていました。 医学部再受験時代もフリーターをしてたので、10年ほどフリーターをしてたことになります。 医学部再受験をする人の中には、フリーターで一発逆転を狙う人もいるかもしれませんが、以下の理由で早い方がいいです。
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中学レベルから勉強開始
この当時は、先ほど紹介した通り、フリーターだったので受験勉強とはまったく関係のない生活をしていました。 高校を卒業してから10年ほど経っていたので、受験勉強の内容なんて全然覚えていません。 医学部再受験の本を読みながら、「中学から勉強し直さないといけないんだ」と知り、中学生の参考書を買ってきて一から勉強をし始めました。 この時は、夢に燃えていたので、受かるまで何年でも続ける気でいました。 これが私の一番最初の失敗です。何年も続けるということは、精神的にも金銭的にも将来的にもよくありません。 1,2年たつと最初の強い感情も薄れ、焦りと不安に苛まれます。 金銭的にも、参考書代、予備校代、定期代などがかかり、本来なら働いて稼いでいたお金も失うことになります。 将来的にも、年齢を重ねれば重ねるほど、失敗した後が不利になり、私はこのせいで就職するのが38歳とかなりの高齢の就職になってしまいました。 必ずやるなら、期限を決めましょう。親にも迷惑かけますので、3年でだめだったら諦めると誓約書を書くレベルのほうがやる気もわきます。 (※私は最終的に親と誓約書を交わしたおかげで、受験を諦めることができました。)
独学では無理だと悟り、予備校にいく
中学の勉強もある程度終え、高校の勉強もある程度やって形になってきたときには、2年たっていました。 独学で頑張ってきましたが、一人だとメンタルやられます。 世間体ではフリーターであり、親にも迷惑かけているので、どんどん精神状態が悪くなります。 予備校に通い始めましたが、1年で80万ほどかかります。 予備校は、同じ再受験者に出会えて、一緒に切磋琢磨できたことは本当によかったと思っています。 しかし、再受験者はただでさえ、働いていなくて、お金がありません。 もし受からなかったことを考えると、かなりのハイリスクハイリターンです。 お金をかけるだけのメリットはありますが、そもそも一人で独学でできないようなら諦めた方がリスクが少なくていいです。 人生長いので、失敗した場合、どうしていくのかしっかり考えてから望みましょう。 私は「医学部に絶対受かる!」と思って、失敗した後のことを考えてなかったことが第2の失敗だと思っています。 結局私は、予備校に2年通い、合計200万ほどドブに捨ててしまいました。 医学部再受験を宅浪にすべきか予備校にすべきかは下記の記事を参考にしてください。
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モチベーションが続かない
医学部再受験の一番の問題はモチベーションだと思います。
どれだけ高い志があったとしても、定期的に刺激をいれないとモチベーションは下がってしまいます。
私がモチベーションを上げるのに用いたものです。
ドラマ
医龍
あらすじ
朝田龍太郎、通称「医龍」(いりゅう)がかつて難民キャンプで、世界レベルの救命医療チーム「チーム・メディカル・ドラゴン Team Medical Dragon」のリーダーをしていました。 そんな抜群の腕を持つ天才外科医が、大学病院で新しいメンバーとチーム・メディカル・ドラゴンを発足します。 腐敗した大学病院の病巣に次々とメスを入れ、大きな権力に立ち向かっていく。
医龍は音楽が最高でした。
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漫画
義男の空
「高橋義男」という、実在する一人の医師のお話です。 彼は現在、北海道にて小児専門の脳神経外科医として活躍し、多くの子供達を救いつづけています。 障害者の子供たちとあまり馴染みのない分野ですが、義男先生の子供を想う姿に感動させられました。 医師を目指すなら読んでおいて損はないと思います。 実在する人物の方が目指すべき目標がはっきりしてていいと思います。
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小説
こちらは医学部再受験時に読んだ本ではありませんが、4年ほど前に読んで、医者とは何かを考えさせられた一冊です。 コードブルーでドクター=カッコいいと定着しましたが、医者の理想論だけを語らないところが素晴らしいと思っています。
最後の医者は桜を見上げて君を想う
『医者=病気を治す』というイメージが強いと思います。 しかし、諦めなければいけない病気もあります。すべての患者を救えるなんてありえませんから。 人は死にます。そんなことを分からずに、ただひたすら生かすことだけを考える医者もいるように感じます。 最近では、寝たきりのまま胃瘻が増え、ただ生かされているだけの人が増えてきました。 私が働いている老健も10人ほどいます。 彼らのQOLとは何でしょうか?毎日そんなことを考えながら仕事をしています。 私が挨拶をすると失語(言葉を発することができない)人も、にこっと笑顔をみせてくれます。 彼らは確かに生きています。 この本は医療とは何だろう?と考えるきっかけになると思います。 こういったことには答えは出ません。ただ考えるのみです。
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頑張って続けるも成績が上がらない
いろいろな勉強の本を読み、自分なりに効率化してやっているつもりでした。 睡眠時間も6時間と制限してやり、歩いているときも勉強していました。 けれど、人にはやはり能力があります。 私たちが簡単に100mを9秒台で走れないように、頭の良しあしもどうしてもあります。 センター試験9割の壁はとてつもなく高いのです。 勉強は2次関数的に伸びるはずだ。今はまだ初期だから伸びないんだと自分をごまかしていました。 自分の能力を過信していたのが第3の失敗です。 人の能力は半分は遺伝、半分は外部環境で決まるそうです。 親ガチャという言葉が流行りましたが、生まれた時点でほぼ自分の行先が決まってしまうのです。 半分の外部環境でなんとかなると思われるかもしれませんが、親が金持ちなら塾にかけれるお金も変わってくるので外部環境でさえ、親で決まってしまいます。 詳しくは下記の記事を読んでみてください。
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しかし、私は無能として生まれましたが、私の兄は上位10%の年収をいただいています。(有名大学卒)
同じ親から生まれたとしても、兄のように例外ももちろんあります。
自分の限界を知るためにも、もちろんある程度は頑張ってみることが大切です。
しかし、半年たっても成績がまったく上がらないようだったら諦めた方がいいです。
必ず、限界はあるのだと悟りましょう。自分の能力を見定めることが大切です。
受験に疲れた方は下記の記事を参考にしてください。
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失敗した後の医学部再受験の末路
失敗した後はどうしたかというと、医学部を目指すのをやめ、同じ医療職の理学療法士を目指すことにしました。
医学部再受験して唯一よかったことは、勉強したことがまったくの無駄にならなかったことです。
自分に才能がないと分かれば、レベルを落として同じ医療職につけばいいだけですから。
ただ、医者を諦めることができるかが問題になってきます。
夢=生きがいになりやすいので、諦めると自分のアイデンティティを失うことになりかねません。
私の場合は、親との誓約書と受験に疲れ切っていたことが諦めるきっかけになりました。
理学療法士を目指すために、某大学に入学したのが33歳のとき。
周りは18歳の若者ばかりだったので、15歳の年の差がありました。
話が合うわけもなく、1年間はほとんど話すこともありませんでした(そのあと、友達もできましたが・・・)
大学4年間、就職した後で何が辛かったというと、
- 今まで何をしてきたのか、必ず聞かれる
- 歳相応の態度を求められる
- 若者の中に、おじさんが混ざっているので必ず浮く
- 大学でも実習先でも煙たがれる
- 就職した後も、上司や先輩はみんな年下
- 患者からみたら、私は歳を取っているのでベテランと勘違いされる
もちろん、仲のいい友達もできましたし、いいこともそれなりにありました。
しかし、一度道をそれるとその後の人生も大きくそれていきます。
それを覚悟した上で臨んでほしいです。
医療職の違う道を考えるなら
先ほども話しましたが、医者になることを諦めた場合、同じ医療職の中でレベルを下げるというのも1つの手です。
私は理学療法士を目指しましたが、理由は以下の通りでした。
- 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床検査技師、放射線技師、看護師が私の成績でいけるところだった
- 看護師は給料は高いと聞いていたが、女性社会で夜勤もあるので除外した
- 臨床検査技師、放射線技師はあまり患者さんと接する機会が少なく、地味な印象が強かった
- 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の中では、身体機能の回復を図るという点では理学療法士が一番魅力的にみえた
- 給料はなんとかなるだろうとあまり深く考えていなかった
知識や経験がないと、みなさんも同じような理由から医療職を選ばれると思います。 理学療法士になって早3年です。 私なりに理学療法士のメリット・デメリットを記事にしましたので時間があれば見てみてください。
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まとめ
スラムダンクの安西先生の言葉「諦めたら試合終了だよ」を自分に言い聞かせながらやってきました。
あの言葉は完全に毒です。
夢をけなしたり、やる前から諦めろなんていうつもりはありません。
じゃないと自分自身納得できませんから。
私も医学部再受験を本気でやったので、諦めるという選択肢を持つことができました。
もし、社会人になっても夢を追いかけたいのなら私なら2つのことをアドバイスします。
- 社会人として収入を得ながら、余暇で夢をかなえる
- 社会人をやめるとしても、期限を設定して、夢を追いかける
これを守らないと泥沼化します。 人生長いですので、後悔しないよう人生設計はしっかりしていきましょう。