理学療法士にとって楽な職場とはどこか?人間らしい生活をするために

理学療法士にとって楽な職場とはどこか?人間らしい生活をするために
Googleで『理学療法士 楽な職場』というキーワードで検索されるということは、現在理学療法士として働いている人の中の一定数は楽なところで働きたいと思っている人がいるのでしょう。

私も楽な職場で働きたいと思っており、どちらかといえば楽をしたいというよりは無理をせず楽しく働きたいと思っています。

リハビリという仕事はどうしても体力仕事なため若いうちはいいでしょうが、歳を取れば取るほど段々とリハビリをこなすことが難しくなってきます。

職場によっては、リハビリの単位数が21単位すなわち7時間ずっとリハビリし続けなければいけないところもあります。

理学療法士にはどうしても書類業務もあるため、7時間もリハビリに費やせばほぼ残業になるのは間違いないでしょう。

私が人生で一番求めているのは人間らしい生活です。

人間らしい生活とは、8時間だけきっちり働き、休むときにはしっかり休み、体力にも心にも余裕があり、和気あいあいと仲間と仕事ができる生活です。

若いうちは多少なりとも体力があるので無理がききますが、高齢になればなるほど患者さんと同じように体力は低下しますし、脳の情報処理能力も低下します。

つまり、20代や30代と同じように仕事は出来なくなるということです。

したがって、残業が多い、休日が少ない、仕事が忙しい、リハビリの単位数が多い、人間関係がねちっこい職場は私の中では職場選びとしては圏外です。

忙しい職場というのは『忙』という漢字にあるように心を亡くします。

病院には実習で5つ回りましたが、どこも忙しく残業が当たり前のようにありました。

私は老人保健施設に理学療法士として勤めておりもうすぐで6年目になります。

贔屓するわけではありませんが、理学療法士にとって楽な職場は『老人保健施設』も候補に入ると思っています。

理由としてはどちらかといえば怠け者の私ですら老人保健施設の仕事は楽だと思うからです。

病院以外にも理学療法士の職場にはデイケアや放課後デイサービス、訪問リハ、介護医療院、特養など色々ありますが、経験したことがないので分かりません。

逆に私は老人保健施設には2つの職場で勤務した経験があります。

だからこそ、老人保健施設は楽だと言い切れるのです。

理学療法士にとって楽な職場とはどうゆうところなのか順を追って解説していきたいと思います。

※新人理学療法士にお勧めの本をご紹介しています。勉強に悩まれている方はぜひ参考にしてみてください。
目次

理学療法士にとって楽な職場の条件はなんだろう?

残業がない

残業がなく定時で帰れる女性
理学療法士の楽な職場の条件の1つに、まず最初に上がってくるのが残業がないことだと思います。

私は2つの老人保健施設に勤務しましたが、基本的にはどちらも残業がありません。

基本的にはと言いましたが、最初に勤めた在宅強化型の老健のときには諸事情によりリハビリスタッフがいきなり二人も減ったので残業がやむなくあることがありました。

その分は、他のリハビリスタッフが仕事を賄う必要があるため、新しいリハビリスタッフが補充されるまで残業が続きました。

現在、私が勤めている老人保健施設は基本型で、一人当たり個別リハビリ週1回集団リハビリ週1回あり、短期集中リハビリは週3回あります。
※老人保健施設は、その他型、基本型、加算型、在宅強化型、超強化型の5つの区分に分かれており、それぞれリハビリの回数と時間が変わってきます。老人保健施設の仕事について詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
定員70人の老健でリハビリスタッフが私を含め2人在籍しています。

1人あたりの担当数は35人です。35人受け持つということは普通ならば1日のリハビリの単位数が増え大変そうにみえますが、そんなことはありません。

なぜなら、集団リハビリで一気にたくさんの人数をリハビリできるからです。

また、基本型の個別リハビリは強化型以上である1単位20分以上という時間のしばりがなく、自分の裁量でリハビリの時間を決めることができます。

したがって、1日の単位数は10~12単位ほどで人によっては5分や10分ほどでリハビリを終えることができ、病院に勤めていた方ならこれがどれだけ少ないか分かるでしょう。

これが老健が残業がない理由です。

因みに私の友人は病院に勤めていますが1日21単位あり時間に換算すると7時間リハビリをしているそうです。

書類業務の時間が1時間もないというのは、明らかに残業ありきの職場であることが良く分かります。

友人は、平均して30分~60分は残業していると言っていました。


在宅強化型以上ではもしかすると残業がある場合もあります。

本来ならば週3回個別リハビリを20分以上しなければいけないので、集団リハビリで代替することはできません。

そのかわりPTOTの数が凄まじく多いです。

私の現在の職場は基本型なため2人ですが、在宅強化型は8人PTOTが在籍していました。

リハビリの単位数を考えれば当たり前ですが、単位数が増えても施設は人数を増やすので比較的楽にリハビリを行うことができますが、人数が少ないとリハビリの単位数が増えるので残業がある場合も考えられます。

しかし、基本型の老健と在宅強化型の老健を比べれば、先ほどご説明した通り基本型の方がリハビリ時間を調整できる分楽できます。
※在宅強化型以上は一回20分以上と決まっているが、加算型以下は時間の指定はない

結論として、老人保健施設に勤めるならば加算型以下の老人保健施設ならば間違いなく残業がなく楽に仕事ができると思います。
※加算型は基本型と同じで個別1集団1のリハビリでよい。
ゆったりねこ

残業がないってしあわへだなぁ~

1日の仕事量が少ない

仕事量が少ない理学療法士
老健でのリハビリ以外の仕事は、リハビリ計画書、リハビリ予定表づくり、カンファレンス、入所対応、委員会、訪問指導、LIFE提出ぐらいでしょうか。

これらの仕事は人の能力によりますが、1日2時間のリハビリ以外の時間があればできる仕事量です。

先ほど少しお話ししたように1日のリハビリの単位数が多くても12単位ほどなので、20分×12で240分すなわち4時間ほどリハビリをすればよく、リハビリ以外の仕事をする時間は十分確保できます。

そうなると、リハビリの単位数で仕事量が決まる言っても過言ではありません。

先ほど説明した通り、加算型以下ならば個別を週1回、集団を週1回(個別週2回でもよい)と決まっているので、集団リハビリの数を増やせば増やすほど、リハビリの単位数を減らすことができます。

リハビリは体力仕事なので、自分の裁量でリハビリの単位数が調節できるのは理学療法士にとっては有難い話です。

1人職場であれば絶望的に大変ですが、二人以上ならば比較的楽にできると思います。

しかし、老健にはデイケアを併設している施設もあるので、二人いるからと言って全員が入所者対応かどうか分かりません。

面接時にリハビリの1日の単位数はどれぐらいなのか聞くのが良いでしょう。

人間関係が良好

人間関係が良好な理学療法士の3人組
人間関係に関しては入職してみないと分からないというのが、私なりの意見です。

前の職場では8人体制で人間関係にストレスが溜まりましたが、今はリハビリ助手を含めリハビリスタッフは私を含め3人しかいないのでそれほどストレスがかかりません。
世の中の人は、どういうわけか、友達は多い方がええって思い込んでいるけど、 たくさんの人と関われば関わるほど、価値観が合わない知り合いが増える。
不安と折り合いをつけて うまいこと老いる生き方
友達も同僚も同じです。たくさんの人と関われば関わるほど、価値観が合わない人が増えていきます。

私が一番最初に勤めた老健を辞め転職した理由も、人間関係が悪化したことが原因でした。

それぐらい人間関係というのは職場が楽かどうかに影響されます。
人間関係とトラブルを起こしやすい人は、一人職場かリハビリスタッフが少ない職場がおススメです。

3カ月ほど介護医療院でお世話になったことがありますが、一人職場で私にとってはとても快適でした。

結局は、寝たきりの人相手のリハビリに嫌気がさして辞めてしまいましたが、人によっては楽に仕事ができると思います。

年間休日が多い

ソファーに座ってコーヒーを飲む理学療法士の若い女性
理学療法士の業界は、びっくりするぐらい年間休日が少ないです。

私が見てきた求人では105~110日が一番多く、120日以上はめったにありません。

つまりは週休二日制で祝日に休みがないのは当たり前でさらに夏季休暇がなく、年末年始にも全く休みがないわけです。

あまり休みについて深く考えない人が多いですが、給料が高いように見えても年間休日が少なければ「月給÷出勤日÷労働時間」が時給になるので出勤日が増えれば当然時給は下がります。

年間休日が少ないのは老健でも同じで、病院や老健、訪問リハビリという仕事の種類で決まるというよりは会社ごとの方針で決まるが正解です。

当然、年間休日が少なければ楽な職場とはいえないでしょう。

私が勤めた老人保健施設は2つとも年間休日が多く、楽な職場でした。

しかし、それは私が求人票で年間休日が多いところを選んだだけで、老人保健施設が年間休日が多いわけではありません。
ちょこ~んねこ

休み…ほしい・・・

また、年間休日が多くても、有給が取りにくければ意味がありません。

少数でリハビリをまわしているところは同僚に迷惑がかかりやすいので中々有給が取れないのが現状です。

必要最低限で仕事をまわしている職場なのかどうかは働いてみないと分かりません。

ただし、面接時に「有給は取りやすい環境ですか?」と聞くことは可能です。

後々、揉めるよりは面接時にしっかりと聞いておいた方がいいです。

面接ははっきり自分が働きたい条件を伝えないと言いくるめられるのが世の常です。

しっかりと自分の意思表示をしましょう。

休憩時間がある

休みながら談笑している理学療法士達
働く上で心のゆとりを作るには休憩時間や同僚との談笑の時間が必要です。

お昼休憩は普通ならば1時間ありますが、最初に勤めた老人保健施設では集団リハビリの準備でほぼ休憩時間がありませんでした。

リハビリとリハビリとの間の隙間時間の休憩時間は病院は全くと言っていいほどなく、先生方が談笑を始めるのは業務終了後ぐらいでした。

隙間時間の休憩タイムは上司の仕事のやり方によって左右され、職場が厳しいところだとほとんど休憩時間はありません。

今の職場も前の職場も良くも悪くも上司があまり仕事をしたくない人なので、隙間時間の休憩時間がたくさんあります。

今働いている職場は朝にドリップコーヒーを作り、お菓子タイムがあるぐらいゆとりのある職場です。
激怒ねこ

仕事せんかーい!!!

怠惰ねこ

休憩時間がないと働けません・・・

私の感覚では職場の規模が大きいほど、体制がしっかりしているので隙間時間の休憩時間がなく、規模が小さいほど組織全体のレベルが低くあまり儲けようと思っていないので、のんびりしている印象です。

大学病院は、走ってリハビリをしなければいけないほど1日のリハビリの単位数が多く、例外なくすべての先生の顔にゆとりがありませんでした。

本当にびっくりするぐらい職場環境によって人は変わります。

どうせ同じ給料ならば心のゆとりを持てるところで働きたいと思いませんか?

勉強会がない

勉強会がなくて嬉しい理学療法士達
勉強会に関しては、明らかにリハビリスタッフの人数で左右されます。

リハビリスタッフが多い=施設規模が大きいので体制がしっかりしている分、新人の教育にも熱心です。

私が最初に勤めた老健はリハビリスタッフが多かったので、新人教育という名目で何度も勉強会や症例検討をさせられました。

業務の合間や残業もしくは休日を利用して勉強会があるので、かなりの手間です。

今の職場は理学療法士が2人しかいなく、上司もわざわざ仕事の手間が増える勉強会をやろうなんて言い出しませんし、仲が良いので拒否しても小言を言われることもありません。

したがって、勉強会がない職場を探そうと思ったら、理学療法士の数が少ない職場に行くのが一番良いでしょうが、ぎりぎりの人数で仕事を回しているところもあるのでブラック企業かどうかの判断は必要になります。
頑張る猫

勉強会がないって最高だあああ!!!

規模が小さい

高齢者と会話する女性の理学療法士
大きな病院ほど働いている人の数が多くなるため、同僚の名前を覚えるのが大変で、さらに気を遣う頻度が多くなるため、ストレスがかなり多くなります。

カンファレスの規模も大きく多職種とかなりしっかりした会議をしなければいけません。

バイザーについて何度かカンファレンスに出席したことがありますが、大きな病院ほどカンファレスの精度も高いためか、あの独特の緊張感は何度体験しても慣れませんでした。

逆にクリニックや施設など小さな職場ほど、カンファレンスで話す人が限られてくるため名前も職員の特徴も把握しやすく、ストレスは少なくなります。

カンファレンス自体もアットホームな雰囲気になりやすいので自然と自分の意見を言いやすくなります。

といっても、規模が小さいほど噂は広まりやすく、一度不評がでると村八分になるリスクはあります。

私の老健のカンファレスも規模も小さいこともあって、世間話のような会議になります。

視線を気にせず、気楽に自分がリハビリで思ったことを話せます。

大勢とのコミュニケーションが苦手な方や、気楽に働きたい方はある程度緩くても許される小さい職場の方が楽できるでしょう。

ある程度自由がきく

折り紙でレクリエーションする理学療法士と高齢者の女性
職場によっては雰囲気がかたいところがあったり、軽いところがあったりとまちまちです。

職場の雰囲気はほぼ上司の人柄によって決まり、上司が真面目だと重苦しい職場になったりや上司が能天気だとある程度気ままにやっても許されるところもあります。

また、規模が大きい職場ほど組織としての形がしっかりとしているので、半端な仕事では許されない雰囲気があります。

他にも職場自体が緩かったり、他の職員も自由気ままにやってるところだとある程度好き勝手にふるまうことができます。

今の職場では自分がやりたいリハビリを自由にやらせてもらっているので、私は今の職場をとても気に入っています。

患者さんのQOLを考えた場合、リハビリ+αがどうしても必要になります。

患者さんに入れ込みすぎるのもよくありませんが、入れ込みなさすぎるのもよくありません。

マニュアルどおりのリハビリでどうやって個別に対応していったらいいのでしょうか。

私は一人一人患者さんの声に耳を傾け、その人に合ったリハビリにその都度変えていっています。

かたい雰囲気の職場だと型どおりのリハビリしかできませんが、軽い雰囲気の職場なら自分の自由裁量ですることができます。

自分のやりたいリハビリを自分のやりたいだけできる職場ほど楽に働ける職場はありません。

患者さんが自分で動ける&認知がある

病院でマッサージをする理学療法士
患者さんによっては、自分で歩けない、移乗できない、トイレに行けないなど介護を必要とする場合があります。

私は老健で働いているので全員に要介護度がついていますが、要介護度4,5の利用者さんの介助量は全介助であることが多く、その分体力や筋力が必要になり、移乗などの力を使う介助だとかなり疲れます。

高齢者の体重は大体30~50㎏が多いですが、全介助になればほど全体重を一瞬であっても持ち上げる必要があるので、どれだけ大変かは分かってもらえると思います。

また、認知機能が低くても要介護度は上がりますが、何を話しているのか分からなかったり、まったく指示が通らなかったりするだけでかなり疲れます。

利用者さんの中には暴言・暴力を振るう人もいるのでまともに相手にしていると気が滅入ってきます。

整形などのクリニックは比較的若い年代が多いので、そういったことには困ることがないでしょうが、介護施設や病院では高齢者が多いので苦労するはずです。

利用者さんのことの要介護度や勤務時間、残業の有無など総合的に考えるならば、デイサービスやデイケアが比較的楽に働けるのではないかと思います。

責任があまりない

リハビリプランについて話し合う理学療法士
仕事の責任とストレスは比例します。

大きい病院ほど、役職がつくほど、経験年数が上がるほど仕事の責任は増えていきます。

毎日責任という名のプレッシャーに押しつぶされていては、精神的に楽になることはありません。

責任は規模の大きい職場ほどあるので、楽に働きたかったら、できるだけ規模の小さい職場、経営者の考えが緩い職場がおススメです。

医療従事者であればもちろん患者さんのリハビリをしているのでリスク管理という責任は常に負っています。

リハビリ中に患者さんの身になにかあれば理学療法士の責任になるので、ただでさえ私たちの仕事にはプレッシャーがかかります。

私としては責任を負うだけの給料を貰っているならばしょうがないと思いますが、理学療法士は責任のわりに給料が低く、正直割が合いません。

できるだけ責任の少ない職場に転職した方が楽に仕事ができます。

理学療法士にとって楽な職場を探すための求人のポイント

年中求人がある会社は避ける

仕事探しのイメージ
転職活動をすると年中求人情報が載っている会社があります。

あとで噂を聞くと、タイムカードを勝手にきられる、業務後に勉強会があるなど悪い噂ばかりです。

年中求人が載っている会社は仕事が長く続かず辞めていると推測できるので、ブラック企業の可能性が高いです。

といっても、雇用条件が悪く、ずっと求人があるがまったく応募がない会社もあるのでそこの見極めが難しいかもしれません。(雇用条件が悪い会社にわざわざ働きたいと思う人は少ないと思いますが・・・。)

極力、年中求人を募集している会社は避けましょう。

残業時間をみる

残業で疲れ切った女性
当たり前ですが残業時間は必ず見ましょう。

残業時間は10時間の場合は20日勤務するとして、1日30分の残業ある計算になります。

残業時間は会社によって誤魔化しているところもあるので、入ってみないと分からないところあります。

面接時に必ずどれぐらい残業時間があるのか聞くようにしましょう。

「聞いたら印象が悪いのでは?」と思うかもしれませんが、「あとで求人の情報と違う!」と文句を言うよりはマシです。

転職活動は受け身だと、会社側の言い分で働かされます。

私は年間休日だけはこだわりたかったので、食い下がることなく条件を提示しました。

負けてはいけません。

また、給料が高そうに見えても固定残業費として元々給料に残業費が組み込まれている場合があるので注意が必要です。

年間休日をみる

求人情報のイメージ
医療職はどちらかといえば一般職に比べて年間休日が少ないことで有名です。

土日祝なく働かなければいけない職場もあるので、当たり前と言えば当たり前ですが、それでも出来る限り年間休日が多い職場で働きたいと思うとは当然でしょう。

理学療法士の求人であっても、年間休日120日以上は探せば必ずあります。

といっても、給料が高い、残業がない、年間休日が多いといった条件で探してしまうと、まず就職先は見つからないでしょう。

どこかで妥協は必要です。

私の場合は給料にこだわらず、実家から通える範囲で年間休日が多く、残業がないところで選びました。

給料と仕事のラクさはトレードオフです。

給料が高いのはそれだけ繁盛しているからです。

楽をして高い給料というのは誰でも理想ではありますが、そういった職場はほぼないと言い切れるので、仕事の楽さを求めるならば給料は諦めた方が無難です。

それでも、リハビリ業界はもともと給料が低く設定してあるのでどこもどんぐりの背比べだと思います。

それならばできるだけ仕事の楽な職場を探した方が賢い選択ではないでしょうか?

仕事内容でみる

デイケアで運動するシニアと理学療法士
先ほど説明した通り、病院ほど仕事が大変です。

おススメは繰り返しになりますが、加算型以下の老人保健施設です。

ただ、リハビリの仕事内容で見た場合、老人保健施設は生活期つまりは維持期に相当します。

週1回20分間の個別リハビリ週1回20分間の集団リハビリでは、回復どころか維持も難しいです。

短期集中リハビリがありますが、それでも回復期と違い毎日リハビリはできますが、できる時間はたったの20分間です。

リハビリのやりがいはやはり『患者さんがリハビリをして回復していく姿を見ること』だと私は思っています。

したがって、理学療法士としてのやりがいを考えた場合、病院の方がやりがいは大きいのではないかと思っています。

だからといって、老人保健施設にやりがいがないわけではありません。

詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。

見学に行く

スマホを持つビジネスマン
面接に行く前に一度職場の雰囲気をみるために見学に行ってみることをお勧めします。

どういったリハビリをしているのかでその職場のレベルがある程度分かるのではないでしょうか?

職場にいる先生方の話を聞けば、その職場が目標としているところが分かるはずです。

短時間で職場のすべてが分かるわけではありませんが、見学に行けば直観でここの職場で働きたい働きたくないかを感じ取ることができます。

職員の顔や仕事ぶり、施設の飾りつけ、清潔度、利用者さんへの介護などパッと見るだけでも分かる情報はたくさんあります。

私としては職員の笑顔が見られる職場は良い職場だと思っています。

ぜひ見学して自分なりに判断してみてください。

非常勤で働いてみる

ボール体操する高齢者女性と理学療法士
職場選びに絶対失敗したくない方は、本職の仕事があるうちに非常勤で働いてみてはどうでしょうか?

私の友達は病院勤務をしながら、他の場所のデイケアでアルバイトをしています。

老健の仕事をしながら、整形で働いている友達もいました。

職場の人間関係や仕事の緩さ、勤務時間など直接感じてみないと分からないことが多いです。

職場見学させてもらえるところは多いですが、誰もが表面上は繕うので実際に人間関係が良好なのかは分かりません。

求人を見ていると、正社員で募集しているところは大体非常勤でも募集しています。

非常勤から働いて正社員になれるのか分からないところですが、面接するときにしっかりとその旨を伝えましょう。

理学療法士が楽な職場で働く場合、給料は副業でカバーする

窓際でパソコンを使う笑顔の日本人女性
先ほど給料の高さと忙しさは比例するというお話をさせていただきました。

ということは、理学療法士として楽に働こうと思った場合、どうしても給料面は諦めるしかありません。

といっても、楽に仕事をしたいけれど、年収も増やしたいと思うのが世の常でしょう。

私としての楽に働きつつ給料を増やすための方法としての結論は、タイトルにあるように『理学療法士が楽な職場で働く場合、給料は副業でカバーする』です。

副業はリスクなく、簡単に始めることができ、何よりも自分が好きなことを仕事にできます。

つまりは、仕事と言っても趣味に近く、片手間にやっても苦痛に感じることはありません。

楽に働くために、残業がなく、年間休日の多いところを選んでも、空いた時間に副業として理学療法士の仕事をしていては本末転倒ですが、自分が好きなことならば『楽に働く』に反することはありません。

また、理学療法士という仕事は体力仕事であるため、いつかは移乗などの介助ができなくなり、年齢的に無理になる可能性が高いです。

それならば、今からデスクワーク系の副業を始めれば、老後の心配もなくなり、何よりもずっと続けられます。

私が副業を始めて2年以上になりますが、収益としては5桁ほどあります。片手間にやっているので、副業をして苦痛に感じることはありません。

ぜひ皆さんも仕事を楽にしつつ、収入も増やしたいのであれば、副業を考えてみてください。

理学療法士は楽な仕事を求めすぎると飽きが来る

仕事のやる気が出ないビジネスウーマン
仕事が忙しすぎるのも自分の心と体を疲れ果てさせることになりますが、仕事が楽すぎるのも成長が感じられず苦痛に感じてしまうことがあります。

もちろんこれは年齢や経験年数によって差があり、歳を取れば取るほど気力はなくなりますし、経験年数が長ければ長いほど「理学療法士という仕事はこんなもんか」という諦めが生まれる場合があります。

したがって、仕事が楽すぎて苦痛に感じるのは人それぞれということを踏まえて話を進めていきます。

あくまで私の体験談ですが、人間関係が原因で職場を辞めて転職活動を終えた時には心も体も疲弊しきっていまいた。

楽な職場は私の心と体を癒すのに大いに良かったと言い切れます。

しかし、1年も過ぎれば十分すぎるほどに心も体も回復していくので、楽な職場では物足りなくなってきます。

贅沢な悩みなのかもしれませんが、人はある程度仕事の負荷がかかり、成長できる職場の方がやりがいも生まれると実感しています。

仕事が楽で怠惰な生活で毎日を過ごしていると段々と仕事に対して無気力になっていきます。

何もやる気が起きず、刺激もなく、同じルーティーンワークをひたすらこなすことになります。

刺激がないと仕事が楽しくないことが苦痛と思う状態になってしまう可能性があります。

人はある程度負荷をかけて、成長を感じる必要性があると思っています。

現在仕事で楽しくないと感じている方は下記の記事を参考にしてみてください。
今の私は毎日理学療法の勉強を続け、仕事に対して適当にやるようにしています。

私の中の適当のいうのは、限界を超えない状態で一生懸命やるという意味です。

理学療法の勉強を続けることで新しい知識の元、リハビリをすることができ、仕事を楽しめるようになりました。

また、一生懸命やることで自分の人生に対して真摯に向き合えるようになりました。

一生懸命にやることは、本当に人生において美しい行為だと実感しています。

楽な職場に転職し、ある程度余裕が生まれたら適当に仕事をしてみてください。

人生に充実感が生まれるはずです。
仕事の忙しさを自分で調節できるところが良い環境ともいえます。

リハビリの単位数はある程度決まっていますが、老健は短期集中リハビリは20分以上リハビリをする必要がありますが、個別リハビリを5分やろうが30分やろうがお叱りを受けることはありません。制度的には合法なのです。

したがって、見たい利用者さんをじっくり評価することができ、熟考することでいくらでもいくらでも忙しくもできます。

勉強もせず、同じリハビリをこなすだけでは1日中リハビリをしたとしても成長は見込めません。

私としては一人の患者に知識を増やしたうえで仮説検証をどれだけ繰り返すことができるかが自分の成長に繋がると思っていますが皆さんはどうでしょうか?

「楽に仕事がしたい」「給料が変わらないのに成長なんてしたくない」というようならば、どうしようもありませんが、ライフワークバランスという言葉に騙されて、プライベートをいくら充実させたところで、仕事が億劫では真の充実した人生は送れないと私は思います。

理学療法士にとって楽な職場とは『老人保健施設』で決まり!

トレーニングする高齢者女性と理学療法士
私の知っている情報の範囲では、理学療法士にとって楽な職場は加算型以下の老人保健施設です。

これまでに何度も話してきましたが、私の働いている基本型の老人保健施設はリハビリスタッフが二人しかいませんが70床しかなく、デイケアも中止しているので入所者をリハビリするのみなので仕事内容は楽です。

短期集中リハビリは週3回だけで、1日のリハビリの単位数は10~12ぐらいです。

さらに、介護ソフトが入っているのでデスクワーク業務もほとんどすぐ終わります。

もちろん、楽をするために業務の効率化は同僚と話し合って常日頃からしています。

そのおかげか、残業もなく、ティータイムを取るぐらいの余裕があります。(もちろん仕事はきちんとしています)

年間休日も土日祝休みで、年末年始も休みをいただけます。これだけで年間休日120日以上あります。

給料はそこまで高くありませんが(手取りで20万ほどです)、仕事としてはとても満足しています。

すべてが同じような職場だと限りませんが、前の職場も定時で帰ることができ、デイケアもありましたが、人数がいたので仕事は比較的楽でした。

病院でバリバリ仕事をしてきた人も、40代にもなれば体力が一気におちます。

それならば介護業界の仕事が楽な職場に転職するのも一つの選択肢です。

病院なら病院のやりがい、介護施設なら介護施設のやりがいがきっと見つかります。

あたなにあった楽な職場を探してみてください。

私の転職活動は下記の記事を参考にしてください。
ただし、何度も言うように楽な職場を求めすぎると仕事に必ず飽きがきますし、自分が成長できていないことに焦りを覚える人もいるでしょう。

私は理学療法の勉強を本格的に始めてから理学療法士の仕事の魅力に改めて気付かされましたし、仕事が格段に楽しくなりました。

やはり、患者さんが自分の技術で良くなる姿をみるのは格別の喜びがあります。

楽な職場を求めて転職した私でしたが、今では自分で自分の仕事を忙しくしています。

人は楽な職場を求めているというよりも、自分で仕事の量を調節できることが一番働きやすいようです。

楽な職場に転職したとしても、リハビリの質を上げることで十分仕事に充実感を得ることができます。

理学療法士は専門職であるので生涯勉強を続けましょう。

勉強する気が起きない人は下記の記事が参考になると思うのでぜひ一読してみてください。
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