悩みねこ今、フリーターをしています。生活が不安定で毎日が辛いです。
このままフリーターを続けても大丈夫でしょうか・・。
こんな悩みを解決する。
まず、私の自己紹介をする。
私は大学を中退したあと、22歳から33歳までの10年以上フリーターをしてきた。
27歳のときにフリーターをしながら医学部再受験を始めたけれど、5年間続けても成績は上がらず、医学部再受験は諦めた。代わりに理学療法士という別の医療職を目指して、33歳で某医療大学に進学した。
私は20代前半のころは能天気で「人生なんてなんとかなる」と思っていた。でも、20代後半で就職活動を始めたときにはどこにも就職先が見つからず、どうしていいのかも分からなくなった。八方ふさがりの状態で毎日不安と恐怖のなかで生活していた。
あわせて読みたい
20代後半で挑戦した医学部再受験の末路【後悔しないために】
医学部再受験に失敗した場合、末路はどうなりますか？ この記事は、20代や30代で医学部再受験を考えている人に向けて書いている。医学部再受験に失敗したとき、どんな末…
その後、無事に大学を卒業して理学療法士になった私は、老健に正社員として就職し、今に至る。
だからこそ、10年以上フリーターをしていた経験から、今フリーターをしている人たちの気持ちがよく分かる。
今フリーターをしている人たちは、「なんとか抜け出さなければ」と思いながらも、やりたいことが見つからず、就職活動をしてもなかなか採用されずに悩んでいる人が多いと思う。
そもそも私がフリーターになったのは、大学に入ったもののやりたいことが見つからず、そのまま社会に出るのが怖くなったからだった。
フリーターになってからは、ひたすら遊んでばかりで、20代前半は「今さえ楽しければいい」と思っていた。
でも、フリーターは年を重ねるほど本当にきつくなる。
20代前半は焦りも少ないけれど、25歳を過ぎたあたりから一気に後悔の渦に飲み込まれていく。
詳しくは、下の記事に書いてあるので参考にしてほしい。
あわせて読みたい
20代前半のフリーターは楽しいが、20代後半は必ず後悔する
私は現在は理学療法士として老健で働いていますが、22歳から33歳まで10年以上フリーターを経験したフリーターの大ベテランです。さすがに30代前半までフリーターを続け…
当たり前だけど、人生は一度きりでやり直しはきかない。
25歳を過ぎてから「フリーターじゃ食っていけないし、そろそろ正社員にでもなるか」と思っても、現実にはもう就職先なんてほとんどない。
もし夢を追いかけたいなら、フリーターのままではなく、正社員として働きながら夢を追うほうがいい。
中には「フリーターの何が悪い！」と開き直る人もいるけれど、歳を取れば取るほど、必ず後悔する。
あわせて読みたい
フリーターの何が悪い！フリーターでいると被るデメリットランキング
現在フリーターです。フリーターの何が悪いのでしょうか？ フリーターの最大の魅力は、自分が働きたい時間に働きたいだけ働けるところです。正社員に比べ、責任感がない…
ここでは、フリーターの何がつらいのかを伝えることで、これからの人生の参考になればと思う。
目次
フリーターでいると何が辛いのか
スキルが身につかない
焼き肉屋、郵便局、本屋、コンビニ、ラーメン屋、レストランの接客など、私はフリーターとしていろいろな仕事をしてきた。
多少の接客スキルは身についたかもしれないけれど、一般企業で通用するようなビジネスマナーは身につかなかった。
どのアルバイトもスキルが溜まる仕事ではないから、いくらでも替えがきく。
せめてフリーターをするなら、スキルが身につく仕事のほうが今後の人生に活かせる。IT系などのアルバイトのほうがおすすめだ。
バイトレベルのスキルなんて、大学生でも普通にやっていることだから、就職活動で面接を受けてもまったく相手にされなかった。
面接で評価されるとしても、飲食店系のスキルは同じ飲食業界くらいだ。
飲食業に就職したいならそれでもいいけれど、飲食業は勤務時間が不規則で、忙しい時間帯は身体的にもかなりハードだから、正直おすすめしない。
年収が高い人はなぜ高いかというと、それだけ高度なスキルを持っているからだ。
誰でもすぐに真似できるようなスキルには、そもそも市場での価値がない。
フリーターで価値のあるスキルを身につけたいなら、私は副業をおすすめする。
私はブログをしているけれど、ブログのおかげでパソコンの知識、ライティングスキル、マーケティングスキルが身についた。
自分で一から勉強してお金を稼ぐ力（スキル）は、何にも代えがたい力になると断言できる。
フリーターのときは、簡単に時給という形でお金をもらっていたけれど、副業で1,000円稼ぐだけでもどれだけ大変か、身をもって知っておいたほうがいい。
時間があるなら、ぜひチャレンジしてみてほしい。
続ければ続けるほど自信がなくなり、社会にでるのが怖くなる
一度、市が運営しているIT会社への就職あっせんで、職業訓練の面接に行ったことがある。
あまりにも緊張しすぎて、まともにしゃべれなかった。成功体験がまったくなく、自信もなかったから、自分が何をしたいのかうまく話せなかった。
面接では「君は何がしたいの？」「いつも語尾に“〜だと思います”をつけるよね。“したいです”って言えないの？」とボロクソに言われた。
それからは、面接だけじゃなく、初対面の人と話すことすら怖くなってしまった。
自信がないからこそ一歩踏み出そうとしていたのに、「職業訓練すら適わないなんて……」という気持ちでいっぱいだった。
そんなこともあって、面接に対しては完全にトラウマになった。
フリーターの期間が長くなればなるほど、自分の心が少しずつ蝕まれ、自信を失っていく。
しょんぼりねこ面接なんて行きたくない・・・
自信がないのは、単純に成功体験が少ないからだ。そんなことはわかりきっているが、フリーターは自信がないからこそ、さらに行動できなくなり、結果として成功体験をまったく得られない状態に陥ってしまう。
じゃ、それを抜け出すにはどうすればいいかというと、私の考えでは、成功体験を積むには、自分ができる小さなことを目標にするといいと思う。
私もこのブログを始めるまでにかなり苦労した。
ネット上に自分の考えを投稿するのが恥ずかしくて、最初はただの日記から始めた。
それに少しずつ慣れてきたら、無料ブログで日記を投稿し、そのあとで初めて、まともに1ページの記事を書いてみた。
そうやって、階段を上るように一つひとつ「できること」を増やしていった。
だから、まずは自分ができそうな第一歩を探してみてほしい。
「これならできそう」と思えることが、やがて自信につながっていく。
彼女に振られる
定職についていなかったから、それは当たり前のことだった。
最初の一年くらいは、再就職に向けて彼女も応援してくれていた。
でも、私が自信をなくして面接にも行かなくなったせいで、愛想を尽かされて捨てられた。
彼女に振られたことで、さらに自信を失って、うつ病になった。
まさにどん底だった。
泣くねこ一年ぐらいまともにベッドから出ることもできませんでした・・・
女性はやはり収入や安定で男性を選ぶ。
実際のデータは以下の通りだ。
2018年内閣府の実施した「少子化社会対策に関する意識調査」（結婚を希望している者で結婚していない 20～40歳代の女性を対象Ｎ＝1343）によれば、女性が希望する相手の理想の年収は、500～700万円が32・8％ともっとも多く、全体の72％が400万円以上を希望しています。結婚滅亡～「オワ婚時代」のしあわせのカタチ～
リンク
20〜40代の女性のうち、4人中3人は年収400万円以上を希望している。
つまり、低収入のフリーターが婚活市場でどれだけ不利かは、はっきりしている。
「好きでいてくれるから、ずっと支えてくれる」なんていう甘い幻想は捨てたほうがいい。
一人で生きていくならまだしも、将来結婚を考えているなら、フリーターは間違いなくやめたほうがいい。
先が見えない低収入の相手と結婚してくれる女性なんて、ほとんどいない。
それに、フリーターのままで自己肯定感が低いと、彼女への依存がどんどん強くなって、別れられないどころかストーカーみたいになってしまう。
彼女と別れるときは、きっぱり連絡を絶つようにしよう。
あわせて読みたい
元彼女への執着を手放すためにすべきことは『連絡しない』こと
元彼女への執着を捨てられません。どうしたらいいでしょうか・・・ こんなお悩みにお答えします。 失恋から立ち直る期間は人それぞれで、一か月ぐらいで失恋から立ち直…
将来年金がもらえない不安が残る
年収が100万円（月に約9万円）を超えると、それだけで住民税や所得税がかかる。
私はもともと収入が低いから、社会保険を払うと手元にほとんどお金が残らない。
国民年金保険料は月16,980円（令和6年度・日本年金機構より）。
国民健康保険は収入や地域によって変わるけど、私のように年収150万円で40〜64歳以外の場合、東京都新宿区では年間188,543円かかる（令和6年度 国民健康保険料 概算早見表より）。
私は国民年金を払うお金がなくて、10年以上免除してもらっていた。
でも、免除しても老後に満額もらえるわけじゃない。
もらえるのは全額納付した場合の半分だけ。満額が64,000円なら、私がもらえるのは32,000円だ。
こんな金額でどうやって老後を生きていけるのか、本気で不安になる。
将来的に生活保護を受けられるかどうかも分からない。
「最悪、生活保護で何とかなる」と安易に思うのはやめたほうがいい。
私は厚生年金を払い始めたのは、37歳で働き始めたときから。
だから、まだ7年くらいしか払っていない。
もし22歳から働いていたとしたら、16年分も年金を払っていなかった計算になる。
私は将来、年金がもらえないかもしれないという不安があるから、できるだけお金を使わずに貯金に回している。
一人暮らしのときも、奨学金という名の借金を背負いながら、それでも月10万円の貯金に成功していた。
あわせて読みたい
ミニマリストの貯金術：シンプルな生活で無駄を省き、効率的に貯める方法
ミニマリズムとは、物質的な所有を最小限に抑え、本当に大切なものにフォーカスするライフスタイルです。 このシンプルな生活哲学は、単に持ち物を減らすことにとどまら…
今は実家暮らしで、毎月13万円の貯金に成功している。 実家暮らしは本当にお金が貯まるからおすすめだ。変に見栄をはらずに、素直に親に頼ればいい。 少しでも貯金をして、最終的に親にお金のことで迷惑をかけないことが大切だと思う。 若い頃の私は「年金なんてどうせもらえないから、払っても無駄だ」と思っていた。 同じように考えている人は、きっと多いはずだ。 でも、もし年金をもらうつもりがないとして、歳を取って働けなくなったときに、他に安定してお金を得る手段を持っているだろうか？ たとえ払った金額がすべて戻ってこなかったとしても、高齢になって安定した収入があるというのは、何よりも安心できることだ。 生きていくには、最低でも月10万円は必要になる。 もし老後にどうするか、具体的に説明できないのなら、「年金なんて払わなくていい」と軽く考えるのはやめたほうがいい。 自分が高齢になるころには、助けてくれる親もいない。 すべて自己責任だ。若気の至りでは済まされない。
親が心配で病気になってしまう
生活費はすべて親に出してもらっていた。
20代前半の頃は、親も心配して就職に向けてあれこれ口を出してきた。
でも、20代後半になると、親も精神的に限界がきてしまい、ついには精神科に通うほど心を病んでしまった。
親に迷惑をかけていると分かっていたから、私もそのことでどんどん精神的に追い詰められていった。
夢を追いかけてフリーターになる人もいるけど、親の立場から見ればそれは本当に心配なことだ。
1〜2年ならまだしも、それが10年も続けば、自分の子どもの将来が不安で夜も眠れなくなる。
自分がフリーターで過ごす年数は、親が心配で眠れない年数でもある。
「親はそんなに自分のことを気にしてない」と思うかもしれないけど、少なくとも私の親は本気で心配してくれていた。
親は、この世で一番大切な存在のはずだ。
どうせ夢を追いかけるなら、社会人として働きながら、親を安心させて夢を追いかけよう。
将来が不安になる
27歳のとき、私は医学部を目指していた。
「俺は夢を追っているんだ」と自分に言い訳して、フリーターであることを正当化していた。
でも、医学部再受験に失敗したあとのことなんて何も考えていなかった。
その結果、20代という一番貴重な時間を、叶うはずのない夢に費やしてしまった。
「5年以上医学部を目指して勉強していました！」なんて言っても、企業から見れば、スキルのない人間をわざわざ雇う理由なんてない。
むしろ、計画性がなく、親に頼りきっていたというマイナスの印象しか与えない。
30代に入る頃には、定職につけないことや、年金ももらえない未来、そしていつか親がいなくなる現実が、ただただ不安で仕方なかった。
歳を取れば取るほど、面接にも受からなくなり、精神的にも追い詰められて、就職はどんどん難しくなる。
毎日が不安で、自信もなく、スキルもなく、お金もない。
そんな状態では、「就職しよう」という気力すら湧いてこない。
あとで後悔しても、やり直しがきかないのがフリーターだ。
若いときは「自由に働けるからフリーターでいい」と思いがちだけど、30代・40代でフリーターをしていると、周りからはただの痛い人にしか見られない。
それに耐えられるほどの強い精神があるならまだしも、私には到底無理だった。
泣くねこフリーターになる前に戻りたい。
しっかりと自分の人生考えとけばよかった・・・
フルで働いても10万ぐらいにしかいかない
田舎だから時給は850円だった。
月10万円稼ごうとすると、6時間勤務で20日働かなきゃいけない。
普通の正社員なら時給換算でだいたい2,000円くらいはいくから、フリーターはそれの半分以下しかもらえていない。
フリーターは景気の影響を受けやすく、簡単に首を切られる。
コロナでそれがはっきりわかった人は多いと思う。
解雇されず自宅待機になっても、収入がなければ死活問題だ。
収入が少なくて貯金がしにくいフリーターは、収入が途切れれば明日食べるものにも困ることがある。
お金がないと、犯罪に走りやすくなる。
もし犯罪を犯してしまったら、どれだけ悔やんでも人生のやり直しはきかなくなる。
世間の目が辛い
お盆や正月など、親戚と顔を合わせる機会はあった。
みんな何も言わなかったけれど、私を見る目はまるで犯罪者を見るようだった。
それが本当に辛かった。
何も悪いことをしていないのに、まるで犯罪者になった気分だった。
気のせいなのかもしれない。
でも、世間を私の心のフィルターを通して見ると、そう見えてしまうということだと思う。
もし私が逆の立場だったら、フリーターの人を前にして「いい歳して何してるんだ」と間違いなく思ってしまうだろう。
しょんぼりねこ自分を知ってる人がいるところに出かけることが本当に嫌でした
たまに、自分が働いているバイト先に昔の知人がご飯を食べに来ることがあった。
お互いまったく話さなかったけど、空気がものすごく気まずかった。
知人にそんな自分の姿を見られるのは、恥ずかしくてたまらなかった。
友人がいなくなる
大学時代の友人たちがいて、定期的に飲み会が開かれていたけど、私は負い目もあって出席する気になれなかった。
社会人になった彼らとの飲み会は、一次会・二次会を合わせると1万円ほどかかっていた。
そんなこともあって、だんだん参加しなくなり、気づけば友人もいなくなっていた。
たまに会っても、友人たちはちゃんと働いているから、話す内容は仕事の話ばかり。
「のんねこ、今何してるの？」と聞かれて、自分の状況を話すと、周りが気を遣って空気がギクシャクするのがはっきり分かった。
ただただ、自分がみじめで情けなかった。
歳を取れば取るほど、友人は作りにくくなる。
友人が減れば、いずれは一人で生きていく覚悟が必要になる。
孤独ではなく孤立しやすい
フリーターの頃、いちばん辛かったのは「孤独」じゃなくて「孤立」だった。
ひとりでいること自体は平気だったし、むしろ気楽だった。けど、社会の中で「誰ともつながってない」感覚が常につきまとってた。
昼夜逆転生活していたから家族と顔を合わせることがなく（そもそも合わせるのが嫌だった）、夕方にバイトに行っては、店長とその奥さんと軽く話す程度。店長も奥さんもいい人で親身になって話を聞いてくれたけれど、バイト以外に人間関係は完全に孤立。
仕事が終わったあと、自転車で家に帰るとき、「このまま自分はどこにも属せないんじゃないか」って不安が押し寄せてくる。これが“孤独”じゃなくて“孤立”なんだと思った。
孤独は、自分で選んでひとりになること。
でも孤立は、どれだけ人の中にいても「自分の居場所がない」と感じること。
フリーターって、社会のレールから少し外れてるだけで、なんとなく周囲の人との間に“見えない壁”ができる。家族や友人にも、「まだフリーターなの？」って言われると、会話の空気が少し冷たくなる。その瞬間、自分の存在が薄くなる気がした。
孤独は慣れれば悪くない。でも、孤立はじわじわと心を削る。
誰にも必要とされてない気がして、自分でも自分を信じられなくなる。
あの頃の一番の苦しさは、ひとりでいることじゃなく、「つながれないこと」だったと思う。
あわせて読みたい
「孤独＝悪」ではない。孤独を愛する人が本当の自由を知る
「孤独」という言葉を聞くと、どこか寂しさやネガティブなイメージを思い浮かべる人が多いと思う。誰かと一緒にいることが“正解”で、ひとりでいることは“かわいそう”だ…
就職しにくくなる
私と同じように、フリーターの期間が長くなればなるほど、就職はどんどん難しくなる。
これは実際にフリーターを経験していなくても、なんとなく想像がつくと思う。
もちろん、すべてのフリーターに当てはまるとは言えないけれど、少なくとも私は、就職面接で自信がなくてハキハキ答えられなかった。
それに、フリーター期間があまりに長かったせいで、目の輝きも失われていたと思う。
採用する側の立場になって考えれば、計画性がなく、自信もなさそうな人間を雇おうとは思わない。
私も何度か就職にチャレンジしたけれど、現実は厳しく、結局どこにも受からなかった。
フリーターの期間が長くなると、次のような負の連鎖が始まる。
勇気を出して面接に行く → ボロクソに言われて自信をなくす → 落ち込んで引きこもる → 月日が流れる → 少し回復してまた面接に行く → さらにボロクソに言われて傷つく。
ニートや無職、そしてフリーターを続けている人の多くは、この負の連鎖から抜け出せないでいるのだと思う。
「働け」と言われても、就職先がない、自信がない――それが現実だ。
フリーターが就職できなくなる理由はほかにもいくつかあるけれど、そのあたりは別の記事で詳しく書いているので、ここでは省略する。
あわせて読みたい
フリーターはなぜ就職しないのか？フリーター歴11年の猛者が語る
どうしてフリーターの人は就職しないのですか？ 私は大学中退後何もしたいことが見つからず、22歳から33歳まで11年間フリーターをしていました。37歳でなんとか初就職を…
今はなんとか正社員として働けているけれど、正社員になったからといってそれがゴールではない。
まず、私は社会人としての常識もスキルもまだ足りていない。
40歳にもなれば、年齢に見合った態度や言動が求められる。
私は理学療法士という医療職、つまり専門職ではあるけれど、就職したのが遅かったぶん、同年代と比べて技術量がまったく足りていない。
それに、さっき話したように年金のことも心配で、今どうするか思案中だ。
正社員になることはゴールではないし、0からのスタートでもない。
むしろ、マイナスからのスタートだと思っている。
今になってようやく、「普通に生きること」がどれほど大切かが、身に沁みて分かるようになった。
人生において空白の期間が生まれる
人は生きていれば、いろんな思い出ができる。
友人と喧嘩したこと、彼女と別れ際にキスをしたこと、会社で自分の発表が認められたこと、結婚して子どもが生まれたこと──20代というのは、特に濃い思い出がたくさん詰まった時期なんじゃないだろうか。
でも、私の20代はほとんどバイトとゲームの記憶しかない。
フリーター生活は自由で楽しかったけれど、彼女が病気になったり、喧嘩別れしたりといった出来事を除けば、心に残る思い出はあまりない。
思い出というのは、生きるうえでとても大切なものだと私は思っている。
人に優しくされた思い出があるからこそ、自分も人に優しくできる。
親の愛を知っているからこそ、「愛」というものを知識ではなく、心で理解できる。
もしフリーターとして、濃い人生を送れているならそれでいい。
でも、多くの人は何をしていいのか分からず、自暴自棄になっているんじゃないだろうか。
職歴としての空白期間だけでなく、人生そのものに「思い出の空白期間」を作ってしまう。
人生は一度きりだ。どれだけ後悔しても、20代はもう二度と戻ってこない。
フリーターは辛いから、まず考え方を変える
長くフリーターをしていると、考え方がどんどん固定化してしまって、一歩を踏み出すのが本当に難しくなる。
そんなときにおすすめなのが、読書だ。
「フリーター＝頭が悪い」というわけではないけれど、能力が足りなくてフリーターをしている人もいると思う。
少なくとも、私はそうだった。
そんなときに必要なのは、賢い人から生き方を学ぶことだ。
凡人の私たちがどれだけ考えても、そう簡単に良い考えなんて生まれない。
社会人になることが、必ずしも生き方として正解とは限らない。
でも、そのことを理解するには、他の人の生き方を学ぶしかない。
私たちは普通に学校を出れば、会社に入って税金を納め、年齢を重ねたら結婚して子どもを持ち、定年まで働く──そんな人生が“模範”だと教えられてきた。
でも、こうした固定観念こそが、生きる上で視野を狭くし、人生を苦しくしてしまう。
だからこそ、読書が大切なんだ。
本を通して、さまざまな価値観や考え方に触れることで、心の窓が開く。
もしこれから人生を変えたいと思うなら、まずは読書にチャレンジしてみてほしい。
フリーターから抜け出す転機は自分で作り出すしかない
当然だけど、フリーターが辛くて抜け出したいと思っていても、行動しなければ何も変わらない。
とはいえ、頭では分かっていても中々行動に移せないのが人間というものだ。
私がフリーター生活から抜け出すきっかけになったのは、「大学進学」を目指したことだった。
就職先が見つからず、どうにも身動きが取れないという人には、時間とお金に少しでも余裕があるなら、大学進学をおすすめしたい。
詳しいことは別の記事で書いているのでここでは省くけれど、私がフリーターという現状から抜け出せたのは、自分なりに行動を起こしたからだ。
あわせて読みたい
30代フリーターで大学受験は意味あるのか？33歳での大学入学
３０代フリーターですが、大学受験を考えています。今更大学に行っても意味はあるでしょうか・・・？ 私は大学を中退したあと、10年以上フリーターをしていたけれど、大…
フリーターを長く続ければ続けるほど、就職できる職種はどんどん限られてくる。
選べる立場じゃないのは分かっていても、少しでも自分の希望する会社に入りたいと思うのは当然だと思う。
私がおすすめするのは、医療職の資格だ。
この資格は、経歴が最悪でも職歴がなくても、人生をリセットできる“魔法の資格”だと思っている。
もちろん、医療職の道だけがすべてではない。
フリーターから自分の職を見つける方法として、介護職という選択肢もある。
就職のしやすさは、結局のところ「需要と供給」のバランスで決まる。
介護職のように供給が少ない職種は、仕事は大変でも就職しやすい職業のひとつだ。
しかも、医療職のように資格を取るために多くの時間やお金を必要としない。
介護職は給料が安く、体力仕事で夜勤もあるから、どちらかといえば敬遠されがちな職業かもしれない。
でも、中には「これこそ天職だ」と感じて働いている人もいる。
だから、一度チャレンジしてみてもいいと思う。
何度も言うけれど、行動しなければ何も変わらない。
やってみてダメだったら、そのときにやめればいい。
大切なのは、動くことだ。
フリーターは辛いことばかりなのでおすすめしない！
精神的にタフで、「我が道をいく！」というタイプの人なら、フリーターでもいいと思う。
でも、その信念を10年後も持ち続けられるかといえば、正直かなり疑問だ。
少なくとも私は、最初の4年間くらいは気楽で楽しかった。
けれど、年数を重ねるごとに、将来への不安がどんどん膨らんでいった。
そして、10年後に「やっぱり就職しよう」と思っても、現実にはもう就職先なんてほとんどない。
どんな生き方を選ぶにしても、一人で生きていけるように、リスクは必ず考えておくべきだ。
人生は自己責任。自分のケツは自分で拭くしかない。
親が生きているうちはまだ何とかなるかもしれない。
でも、そのうち親もいなくなる。
そうなったとき、もう頼れる人はいなくなる。
フリーターの給料だけで本当に生活していけるのか、冷静に考えてみてほしい。
私が言いたいのは、20代〜40代のうちはまだ何とかなるけれど、歳を取れば取るほど体力は落ち、仕事を覚えるのも遅くなり、若いころのようには働けなくなるということだ。
同じように働けなくなれば、当然収入も減る。
そして、周りに頼れる人もいなくなり、最終的には生活保護で生きていくしかなくなる。
だからこそ、今フリーターを続けている人には、将来のことを真剣に考えて、なんとか抜け出してほしい。
「フリーターは辛いから抜け出したい」「打開策がほしい」と思っているなら、下の記事で私が実際にフリーターから抜け出した方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてほしい。
おすすめ記事
フリーターを抜け出したい!37歳で就職活動に成功する方法
ずっとフリーターをしていていますがフリーターを抜け出す方法が思いつきません。フリーターから抜け出す良い方法はありますか？ フリーターを何年も続けると段々と就職…
下の記事では、フリーターとして生きていくために、私なりに考えた方法を解説している。
あわせて読みたい
一生フリーターで生きていく。フリーターで終える解決策。
もう、高年齢のフリーターです。就職先も見つかりません。お金もありません。一生フリーターで生きていくためにはどうしたらいいでしょうか？ こんなお悩みを解決します…
コメント