悩む猫ゲームばかりしていると最後はどうなってしまうのでしょうか?
本記事は、ゲームばかりしている子どもをもつ親や、ゲームから抜け出せずに悩んでいる人に向けて、ゲームばかりしているとどうなるのか、そしてそこから抜け出すにはどうすればいいのかを解説していく。
私は高校時代、昼夜逆転の生活をしていて、夜から朝にかけてゲームをし、睡眠は授業中にとるというとんでもない生活を送っていた。
そのせいで学業はおろそかになり、成績はどんどん落ちていった。なんとか私立のFランク大学に進学できたけれど、本当にギリギリだった。
大学に進学してからは、最初こそ真面目に授業に出ていたものの、また新しいネットゲームにはまってしまい、次第に授業をサボるようになった。
在学中はゲームばかりしていたので2年次で留年し、なんとか3年に進級できたが、やりたいことが見つからず、結局大学を中退することになった。
大学を中退したあと、私はフリーターになった。時間だけはたっぷりあったので、毎日昼夜逆転でゲームばかりしていた。このころには、完全にゲーム依存症になっていたと思う。
そんな私がゲームをやめたのは26歳のときだ。ゲームをやめた理由は3つある。
私がゲームをやめた理由
- ゲームをやりつくして飽きてしまった
- ゲームのパラメータをどれだけ上げても自分の人生のパラメータが上がるわけではないことに気づいた
- 今ゲームから離れないと人生後戻りできないということに気づいた
しかし、ゲームをやめられたからといって、やりたいことがすぐに見つかるわけでもなく、人生が劇的に良くなるわけでもなかった。
それでも、そんな私にも転機が訪れた。その転機というのは、当時付き合っていた彼女(ゲームの中で知り合った)が病気で倒れ、一週間ほど入院することになったことだった。
自分が何もできないことが、ただ悔しくて情けなくて、このままではダメだと強く思った。
そして、彼女を助けられる医者になろうと決意し、27歳で医学部再受験を志した。
詳しくは、下の記事を読んでほしい。
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私は結局、医学部再受験に失敗したが、当時の貯金があったおかげで理学療法士の養成大学に合格できた。
私は後がなかったから必死に勉強し、国家資格には合格したが、まともに就職できたのは37歳になってからだ。
私は普通なら22歳で就職しているはずのところを、15年遅れて初めて就職した。
私は、子どもに何の対策もしないままゲームをやらせ続けると、こういう悲惨な末路が待っていると考えている。
私はなんとか負のループから抜け出せたが、私のように高齢になってからうまくいくケースは稀で、そのままずるずる引きこもりになるケースのほうが多いと思う。
私はゲームのせいで人生を狂わされた。今はただひたすら後悔している。
私は、あなたやあなたの子どもに私と同じ末路をたどってほしくない。だから、ここではゲーム依存症になるとどうなるのか、なってしまったときにどうすればいいのかを詳しく解説していく。
目次
ゲームばかりしていると末路はどうなる?
昼夜逆転し、昼に寝るようになる


ネットゲームで一番活発な時間帯は、仕事が終わったあとの19時から23時ごろまでだ。
社会人であれば、仕事があるから「やめよう」と思えばやめられるかもしれない。けれど、私はフリーターだったから、ほぼ無制限に時間があった。
そうなると当然のようにずるずる朝までゲームをしてしまい、疲労のピークとなる朝日が昇るころに眠る、そんな生活を続けていた。
私は夕方からのバイトだったから大きな支障はなかったが、ひどくなるとアルバイトすらしなくなり、完全な無職の状態に陥りやすい。
一番つらいのは、家族と顔を合わせることすら少なくなることだ。
親も注意したくてもできない。夜になるとすぐ部屋にこもってしまうから、会話すらなくなる。
さらに昼夜逆転生活が続くと、太陽の光をまったく浴びなくなる。
太陽の光には、セロトニンという「幸福ホルモン」の分泌を促し、体内時計をリセットする役割がある。
それがなくなることで、体調はますます悪くなり、顔色もどんどん悪くなっていく。
ゲームに夢中になりすぎて、ご飯を食べないし、お風呂にもろくに入らない


ゲームに夢中になってしまう原因、分かるだろうか?
理由は、脳内でドーパミンが大量に分泌されるからだ。
このドーパミンというのは厄介で、一度出るとさらにそれを求めるようになる。
これはゲーム依存症だけでなく、他の依存症にも共通している仕組みだ。
ドーパミンがほしくてたまらなくなり、ご飯やお風呂など、本来やらなければいけない生活行動をどんどん後回しにしてしまう。
このときの心情は、実際にゲーム依存症になった人でないと分からないと思うが、何かに夢中になった経験がある人なら、途中で邪魔されることがどれだけ腹立たしいか理解できるはずだ。
ドーパミンは達成感を得るために必要なホルモンではある。けれど、ゲームのように簡単に得られる環境を作ってしまうと、依存傾向に陥ってしまう。
「ほどほど」でやめられなくなる中毒性の高いゲームは、特に依存症になりやすいので注意が必要だ。
途中でゲームを中断させられると烈火のごとく怒る怒鳴るようになる


私がゲーム依存症だったときに、一番ひどい状態だと思ったのは、ゲームを中断させられそうになると親にものすごい勢いで怒鳴っていたことだ。
自分の楽しみを奪われるのだから当然だし、当時の私にとってはゲームしか世界がなかった。だから、それを取り上げられると、自分という存在が消えてしまうような感覚になっていた。
今思えば、あのころの私は本当にどうしようもない親不孝者だった。でも当時はそんなことにまったく気づけなかった。
私にとっては、ゲームの世界が現実で、現実のほうが仮想世界のようだった。
ゲーム依存症になると、人はまるで別人のようになってしまう。昼夜逆転して昼に眠り、夜に活動するようになるから、顔つきまで変わっていく。
当然ながら家族関係はどんどん悪くなり、母親は精神的に追い詰められて宗教や病院に通うようになってしまった。
妹も、そんな私の姿を見てか引きこもるようになり、当時は家庭崩壊寸前だった。
私はあのとき、本当に「最低の親不孝者」だったと、今では心の底から反省している。
死んだ魚のような目をするようになる


ゲームをしているときの私は、まるで別人のようにいきいきしていた。けれど、それ以外の時間は、まるで死んだ魚のような目をしていたと思う。
現実の世界では何もやる気が起きず、ただ食べて寝るだけの、家畜みたいな生活になっていった。
人生で夢中になれるものがあるのは本来すばらしいことだ。だけど、ゲームに夢中になりすぎると、現実の世界を後回しにしてしまい、次第に「現実で何かをする」という気持ちすらなくなってしまう。
ゲームをしていない時間は、私にとって現実ではなかった。
何度も言うが、ゲームの中の仮想世界こそが、私にとっての現実だったのだ。
現実では底辺でも、仮想世界ではヒーローであり、必要とされる優秀な存在。
ゲームをやりすぎるほど、現実世界での居場所を失い、代わりに仮想世界に自分の居場所を求めるようになってしまうのだ。
常にイライラするようになる


ろくに眠らず、ろくにご飯も食べていない状態なら、精神がおかしくなるのも当然だと思う。
しかも家族からはないがしろにされ、怒鳴られ、家の中に居場所がない。こんな状況でイライラしないほうがおかしい。
ゲームに夢中になっている本人も、「このままじゃダメだ、ちゃんと正社員になって働かないと…」と分かってはいる。
けれど、現実を変えるだけの勇気が出ず、何もできない自分に腹が立ち、ますますイライラしてしまう。
半分引きこもりのような生活をし、現実で生きるためのスキルを何も磨いていない人間にとって、逃げ場はゲームの中にしかない。現実世界はまるで地獄だ。
ホリエモンの著書『好きなことだけで生きていく。』が流行ったころ、好きなことで生きるのが理想のように語られていた。けれど、実際には多くの人が好きなことをお金に変えられず、私のように「好きなように生きた結果、人生を壊す」ことになりかねない。
本来、「分別がつかない状態」こそが夢中になっている状態だと思う。
私は今では、好きなことや趣味は「そこそこ楽しいな」と思える程度の嗜み方で十分だと思っている。
だからこそ、ゲーム依存症のフリーターが就職活動なんてできるはずがないのだ。
再起不能になりやすい


たとえゲームをやめられたとしても、年齢が上がれば上がるほど就職は絶望的になる。
スキルもない、社会性もない、実績もない――そんな「ないない尽くし」の状態なのは、本人が一番よく分かっている。だからこそ、次の行動を起こそうという気力すら湧かない。
そうなると、親はいつまでも子どもを養い続けなければならなくなる。
プロゲーマーとして生きていければいいが、それはプロのスポーツ選手と同じで、なれるのはほんの一握りだ。
ゲームばかりしていると、体が再起不能になるよりも先に、心が再起不能になってしまう。これが一番の問題だと思う。
ゲームをやりすぎると心にどんな変化が起こり、なぜ就職できなくなっていくのか――その理由を、下で詳しく解説していく。ぜひ参考にしてほしい。
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私がゲームから抜け出せた理由は?


ゲームをやめたいと思っていても、なかなかやめられないときがある。タバコと同じで、「やめたい」と思っていても、依存症になると簡単には抜け出せない。
みんなが一番気になるのは、私がどうしてゲームをやめられたのかということだと思う。
私がゲームをやめられた理由は、単純にやりすぎて飽きたからだ。どんなに楽しいことでも、1日中バカみたいに続けていれば、いずれ飽きがくる。
私は一生分のゲームをやってしまったので、今ではまったくやりたいと思わない。ゲームをやめてから、もう20年以上になるが、一度もプレイしていない。
ゲームに終止符を打つために、私は自分のゲームアカウントを完全に削除した。長い時間をかけて築いたゲーム内の財産がすべて消えたことで、もう一度始めようという気持ちが完全になくなった。
本気でゲームをやめたいと思うなら、アカウントを完全に消してしまうのが一番だと思う。完全にやめるには、それくらいの覚悟が必要だ。
ゲーム依存症の場合、「時間を制限する」程度では絶対にやめられない。中途半端に残しておくと、必ず戻ってしまう。
だからこそ、ゲーム機もすべて処分してしまうことをおすすめする。意外とそれだけで心がすっきりして、「よし、一歩踏み出そう」と思えるようになる。
ゲームばかりしている子供に親ができること
では、どうすればよかったのか?
ゲーム依存症の子どもに対して、親ができることは次の4つだと私は思っている。
ゲームの時間を制限する


今の時代、子どもにまったくゲームをさせないのは難しい。
でも、高学年になってからゲームを制限しても、もうやめさせるのはほぼ不可能だと思う。
なぜなら、私がまさにそうだったからだ。
親には何度も注意されたけれど、反抗期もあって、余計に反発してしまっていた。
ゲームを始めるのはだいたい小学生くらいからだと思う。その頃からしっかりルールを決めて、ゲームの時間を制限することが大事だ。
私の甥っ子は、兄が私の過去を知っているから、かなり厳しく管理している。決まった時間しかゲームをやらせないらしい。
子どもが怒っても、「いけないことはいけない」と教えるのが親の役目だ。嫌な役回りかもしれないが、子どもの将来のために心を鬼にする覚悟が必要だと思う。



ゲームは1日1時間まで!!!
可能ならば親の収入、子供にかけているお金を教える


可能なら、家にどれくらいの収入があるのか、現実をきちんと教えたほうがいい。
その少ない手取りの中から、子どもの教育費にどれだけのお金がかかっているのかを伝えてあげてほしい。
お金を稼ぐために、親がどれだけ働かなければならないのかを知ることは、とても大切だ。
高校ではお金の勉強をほとんどしないから、自分にどれだけの費用がかかっているのか、生活にいくら必要なのかをまったく分かっていない。
学校をさぼって勉強をしないということは、親が稼いだお金をドブに捨てているのと同じことだ。
私は大学時代、授業1コマが3000円だと知ったとき、本当に驚いた。
そして、それを何度も休んでいた自分が、どれだけお金を無駄にしていたのかを思い知った。
生活費にいくらかかっているのか教える


私の家は持ち家だったけれど、食費、住居費、光熱費、修繕費、税金など、生きるために最低限どれくらいのお金がかかっているのかを教えることは本当に大切だと思う。
本人は、親がずっと自分の世話をしてくれるものだと当たり前のように思い込んでいる。
私もそうだった。親のおかげで生活費がまったくかからなかったから、安心して何も行動を起こさずにいた。
でも、生きるためにどれだけお金が必要なのかを知れば、少なくとも「これくらいは稼がないと生活できない」という現実が分かるようになる。



一人暮らしして初めて、生活費引いたら全然お金が手元に残らないかわかったよ・・・
親の収入と生活費を見れば、実際にいくら貯金できているのかが分かる。
月に1〜2万円しか貯金できていないと知れば、よほどのバカでない限り「うちにはお金がないんだな」と気づくはずだ。
それでも親に世話になっていることを申し訳ないと思わない子どもは、正直どこかおかしいと思う。
将来どうなるか現実を教える


私がフリーターを続けながら焦りを感じ始めたのは、25歳を過ぎてからだった。
親の庇護のもとで衣食住がそろっていると、つい安心してしまうんだよね。
今思えば本当に甘い考えだったけれど、「親はずっと働ける」「ずっと自分を養ってくれる」――そんな非現実的なことを、20代のころの私は何の疑問も持たずに信じていた。
子供に教えるべき現実
- このままいくとお前は生活保護に頼らないといけない。月〇〇円ほどしか貰えず、今のような生活はできなくなること。
- 歳をとればとるほど就職が難しくなり、非正規雇用で低収入で生きていかなければいけないこと。
- 働いたとしても、年金はこれぐらい掛けてあっても、そんなに貰えないということ。
一つ一つ、現実を教えていくことが大切だ。
親の庇護下にある子どもは、現実を知らなすぎる。だからこそ、いつまでもゲームを続けられてしまう。
つまり、焦りがないことが一番の問題だ。
「このままでも大丈夫」と思わせてしまうことが、ゲーム依存を長引かせる最大の原因になる。



ゲームの世界がすべてで、本当に何も分かってなかったよ・・・
現実を知ると、自然と焦りが生まれる。そうなれば、人は何かしら行動に移すはずだ。
私の場合、「このままいったら本当に人生が終わる」という焦燥感と、ゲームそのものに飽きてしまったことがきっかけで、26歳のときにきっぱりとゲームをやめることができた。
今は44歳になるが、それ以来、一度もゲームをしていない。
実際に時給で働かせてみる


私は外に出て働かせるのが難しい場合、親自身が子どもに仕事を与えて時給で働かせてみるのが良いと思う。
私はラーメン一杯分の1,000円を稼ぐのにどれだけ労力が必要で、どれだけ時間がかかるのかを体感させるべきだと考える。
私は働いたことがない子どもは、お金を稼いで生活する大変さを本当に理解していないと思う。
私はそれを疑似体験させることで、お金の大切さが分かるようになるはずだと信じている。
私は頭では分かっていても体で分かっていないことが多いので、できるだけ肉体的に苦労させて働くことの難しさを実感させるのが効果的だと思う。
荒療治にはなるが、子供を追い出す


どうして毎日ゲームができるのかといえば、それは「働かなくても生活が保障されているから」だ。
安心感があるからこそ、ゲームをひたすら続けられる。
逆にいえば、生活が保障されていなければ、ゲームどころではなくなる。
原田マハさんの著書『生きるぼくら』にも、似たようなテーマが描かれている。
この物語では、ニートの子どもをどうにかしたいと思った母親が、わずかなお金だけを残して家を出ていってしまう。
そこから、子どもが初めて自分の力で生きようとする姿が描かれている。
リンク
最終的には更生できたとしても、ここまで強い手段を取らない限り、引きこもってしまった人の心を変えるのは難しい。
今では、親が家を出なくても更生をサポートしてくれる施設がいくつかある。
脅迫まがいのように思えるかもしれないが、心を鬼にして子どもに向き合うことも、ときには必要だと思う。
ゲームばかりしていると末路は悲惨なものに


ゲームには、人生を狂わせるほどの魔力がある。
そして、子どものうちは現実というものをまったく理解していない。
私がゲームをやめるきっかけになったのも、現実を突きつけられたからだった。
ただし、30歳を過ぎてしまうと、もう簡単にはやり直せなくなる。
だからこそ、少しでも早く対策を講じて、ゲーム依存症から抜け出してほしい。
もし引きこもりで家から出られない、どうにもならないという人がいるなら、正社員として働く以外の道もある。
たとえば、自営業として自分の力で生きていく方法もある。
その具体的な方法については、下の記事を参考にしてみてほしい。
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