本記事は、「理学療法士になったけれど勉強する気が起きない」「勉強しても給料が上がらないから、勉強なんかしたくない」という人を対象に、必要最低限の勉強を続けるコツをお伝えしていきます。
理学療法士の中には勉強しない人が一定数いますが、勉強しても給料が上がらないのですから、はっきり言って「しょうがない」と私は思っています。
やる気と給料は比例します。もう自分に嘘をつくのはやめましょう。
「医療職として勉強するのが当然の義務だ!」「患者さんのためではなく自分のために仕事しているのか?」といった正論はいりません。
こういった正論を吐く人は、仕事しないくせにちゃっかり給料はもらっているので無視しましょう。
笑ってしまいますが理学療法士という職種は、専門職でありながら月日を重ねるごとに勉強のやる気がなくなる職種です。
なぜなら、医療保険下や介護保険下ではリハビリの単価が決まってしまっているので、理学療法士が1時間に稼げる金額が固定である以上、給料が上がる見込みがまったくないのです。
これでやる気を出せという方が無理があります。
したがって、理学療法士が勉強のやる気をだすためには理学療法士の良い部分に焦点を当てるしかありません。
理学療法士の良いところは、他の医療職と違い、定時上がりが多く、夜勤もないので、どちらかといえば自分の時間を取りやすいところです。
つまりは、理学療法士で安定した収入がもらえると割り切り、勉強の成果を副業で生かしていくことが現状理学療法士ができる最善の策だと思われます。
といっても、これだけでは理学療法士が勉強のやる気を出すきっかけとしては心もとないので、理学療法士が勉強をする理由は、『仕事に飽きを作らず仕事を楽しむため』というのが一番勉強のモチベーションを保ちやすいと思われます。
刺激のない仕事は退屈を生みますので、仕事がつまらなくなる要因になります。
仕事に飽きを作らない、刺激のない仕事をしないためには、新しい知識をトライ&エラーで試して知的好奇心を高めるしかありません。
他にも下記のやる気が出る刺激で一時的に勉強をする気になったことは皆さんにもあると思いますがどうでしょうか。
私が出会ってきた勉強のやる気が出る良い刺激
- 実際に自分でリハビリをするようになって、まったく良くならない患者をみて申し訳なくなった
- 同期が勉強をどんどん頑張るので悔しくなった
- 本物の理学療法士を見て、理学療法を極めるとはどうゆうことかを知ることができた
- 良い勉強教材に出会うことができた
しかし、①~③は、熱しやすく冷めやすい一時の感情でしかないので、モチベーションが長続きしません。 人は、好きなことは何時間でも毎日でも続けられますが、好きではないことはどんだけ綺麗な言葉を並べようが続けることができないので、リハビリを好きになれるかどうかが勉強のモチベーションを保つコツと言えそうです。 リハビリを好きになるには勉強するしかありませんが、理学療法士協会の生涯学習は、激がつくほどつまらないので観れば観るほど理学療法が嫌いになってしまうクソ動画です。 この記事では、勉強のやる気が出る教材をご紹介し、勉強するときのコツを学ぶことで、全く勉強しないしない人が少し勉強をして仕事を楽しむ方法をお伝えしていきます。
目次
理学療法士で勉強しない人が勉強をしたくなるコツ
オンラインセミナー動画を利用する
私が最初に紹介した一番おススメしたい良い勉強教材というのがリハデミーやリハノメなどのオンラインセミナー動画です。
そもそもリハビリの勉強が嫌いになる理由は、職場の勉強会で内容がなく、学びたくもないものを無理やり詰め込まれるからでしょう。
リハデミーやリハノメは内容が面白くなければ契約してもらえないので、かなり動画に力が入っています。
セブスクなので月額料金はかかりますが、年間契約すれば大体月2000円前後で有名講師の動画を見放題です。リーズナブルでかなり費用対効果は高いですね。
リハビリ動画には運動と医学の出版社の『UGOITA PLUS』がありますが、最低でも月額3,300円かかるので勉強にお金を掛けたくない人にはまったくお勧めできません。
私が理学療法学の勉強を好きになれたきっかけは、リハデミーのオンラインセミナー動画の石井慎一郎先生の講座です。
石井慎一郎先生は動作分析の白本として学生の中でも有名な先生です。
白本を読んだだけでは分かりにくい部分が多いのですが、石井慎一郎先生のセミナー動画をみることで本では分かりにくい手技を動画で観ることができ、理解がさらに深まります。
石井慎一郎先生の素晴らしいところは、動作分析の理論が力学的に分かりやすく解説しており、比較的簡単に手技もマネすることができるところです。
新人の理学療法士の方には、「何から勉強していいのか分からない」という人が多いと思いますが、石井慎一郎先生の動画を見て、一通りリハビリの基礎を学ぶのが良いと思います。
私は石井慎一郎先生の動画のおかげでリハビリに自信を持つことができるようになりました。リハノメ 公式サイトはこちら
リハビリのオンライン動画にはリハデミー以外にもリハノメがありますが、2年契約であるリハノメパス24(24ヵ月見放題)ならば、1ヵ月あたりの料金2,181円で視聴することができます。
理学療法士協会の会員ならばさらに20%OFFで契約できますが、理学療法士協会はまったくメリットがないので理学療法士の会費を勉強の費用にあてた方がどう考えても費用対効果が高いです。
リハデミーは実際のオフラインセミナーの動画が多いですが、リハノメは講義型の動画が多い印象です。
治療手技を詳しく見たい方はリハデミー、広く浅くリハビリの知識を要点だけ講義形式で学びたい方はリハノメがお勧めです。
最近では整形の大御所である赤羽根先生の動画を疾患別にリハノメで学んでいます。(リハデミーには赤羽根先生の動画がありません)
特に疾患として多い、変形性膝関節症や圧迫骨折について詳しく学べるので私としてはお勧めです。
リハビリは治療手技だけでなく、解剖学や生理学などの基礎知識も必要になってきます。
教科書を読むには情報量が多すぎますが、講義形式では要点でまとまっているのでとても知識として吸収しやすいです。
他にも、ポジショニング、ADL、在宅、訪問リハビリなど幅広く学べるのがリハノメです。
ぜひリハデミーとリハノメを使い分けてください。
勉強しても給料が上がらない場合、勉強を副業という形で生かす
新米の理学療法士でも20年目のベテランの理学療法士でもリハビリ単価は変わりません。
リハビリの単価が上がらないということは、経営側の目線でいえば、昇給させる余地がないということになります。
これは周知の事実で、このせいでモチベーションが上がらない理学療法士が多いのが現状です。
認定・専門理学療法士という理学療法士協会の資格がありますが、私が見てきた求人情報では資格を持っているからといって、手当がつくといった記載はありませんでした。
完全に自己満足の資格であり、資格を取ったからといって潤うのは資格をビジネスとしている協会だけです。
散々認定・専門理学療法士については調べましたが、時間対効果と費用対効果を考えた場合、まったく割に合わないというのが私なりの結論です
給料を上げたいならば、転職するのが1番の手ですが、今の職場が居心地が良ければ躊躇してしまいます。
手っ取り早く勉強を収入につなげるならば、副業という形で勉強の成果を情報発信していくことが一番年収を増やすのに最適です。
私はリスクが少なく時間の合間にできるブログを選択しました。
他にもnoteでリハビリの知識を有料コンテンツとして販売している人やYoutubeでリハビリの情報を発信してらっしゃる方もいらっしゃいます。
勉強したことを自分なりにまとめ、noteやYoutubeで発信していけば時間はかかりますが、昇給を待つよりは収入を増やすことができます。
私はブログしかしていないので、ブログの発信方法しかお伝え出来ませんが下記の記事を参考にしてみてください。
投稿が見つかりません。
疑問に感じた時に勉強する
大人になってからの勉強は学生時代のように無味乾燥な勉強はできませんし、ある程度興味を持たなければ、まったく勉強のやる気は生まれません。
皆さんが勉強のやる気がでるのは、臨床で患者さんが良くならない時に、疑問に感じて、いろいろと調べたりするときではないでしょうか。
私自身も勉強したことをすぐに患者さんに試して効果がでるか確かめられるから勉強のやる気が出るのであって、今の患者さんにまったく必要のない知識を学ぶ気にはなれません。
つまりは、臨床に意味もない勉強をいつか必要になるかもしれないと思って学ぶからつまらないのであって、困っている患者さんがいて、今目の前にいる患者さんを良くするための勉強をした方がやる気が出ます。
大人になってからの勉強は、学生時代のように無理やり勉強する必要がないのですから、好きなだけ勉強して苦痛に感じたらさっさとやめるのが勉強を長く続けるコツです。
負の感情が沸いたまま勉強をしてしまうと勉強自体が嫌いになってしまうので、それだけは避けるようにしましょう。
勉強した方が仕事は楽しくなる
私が仕事が楽しいと感じるのは、勉強した知識で患者さんが良くなったときや同僚と楽しくワイワイしているときですが、皆さんはどうでしょうか。
逆に私が仕事が退屈だと感じるときは、自分にも患者さんにも何も変化が感じられない時です。
理学療法士は勉強しなければ、自分に全く変化がない状態でリハビリするわけですから、同じ訓練しか患者さんに提供できず、患者さんがまったく良くならないので達成感を感じることが出来ません。
理学療法の勉強を続けることで仮説・検証の精度が上がっていき、少しずつ患者さんが良くなっていく姿を見ていると、多少なりとも勉強のモチベーションが上がってきます。
これがいわゆる仕事が楽しいという状態ですが、少しでも結果をだそうと思うとそれなりに時間がかかります。
給料が上がらない状態で、勉強を頑張ると必ず嫌気が差してくるので、そこそこ勉強して残り時間は人生を謳歌しましょう。
楽な職場で働き心の余裕を作る
仕事が忙しすぎてまったくやる気が出ない場合は、定時上がり、年間休日が多い楽な職場で働いて、心の余裕を持つようにすると、少しずつ勉強のやる気が生まれてくる場合があります。
寝る間もないぐらい仕事が忙しければ、とてもじゃありませんが、休みの日まで勉強しようという気力が湧きません。
心の余裕があるときに患者さんを担当して患者さんを良くしたいと多少なりとも思うものですから、自然と勉強するようになります。
無理してやったところで勉強自体を嫌になってしまうのでお勧めしません。
焦ってもしょうがないのです。自然な形で勉強のやる気が出るのを待ちましょう。
私と同じように楽な職場で、そこそこ適当に頑張って理学療法士を続けたい方は下記の記事を参考にしてみてください。
理学療法士にとって楽な職場はどこ?ずばり老健です!
理学療法士が楽に働ける職場を教えてほしいです。 本記事は、多忙な職場で働いてきた理学療法士の方を対象に、理学療法士として楽に働ける職場をご紹介します。理学療法…
オフラインセミナーに行くとやる気は出るが費用対効果が悪い
オフラインセミナーは常に万単位のお金がかかるので、お金のない理学療法士にはお勧めしません。
コロナがあったせいかオフラインセミナーはほとんどなくなり、セミナーのほとんどがオンラインセミナーに変わってしまっています。
もちろんオフラインセミナーが0になったわけではありませんが、探してもなかなか見つからないのが現状です。
オフラインセミナーは、人数を集めるために都市部で開催されることが多く、地方在住者は交通費だけでもかなりの痛手ですが、費用は開催日数や時間にもよりますが大体1万円以上で安月給の理学療法士にとってはかなりの痛手です。
また、休日や有休を使ってセミナーに行くので、せっかくの休みが丸一日潰れてしまいます。
オフラインセミナーに行くことで、他の理学療法士と出会えることは刺激になりますし、新しい知識を学べることは今後の働き方に影響を及ぼすと思いますが、定期的にオフラインセミナーに行かないとモチベーションがすぐに下がってしまいます。
つまりは、オフラインセミナーは学ぶきっかけにはなりますが、体力的にも金銭的に続けていくことは難しいでしょう。
一流の理学療法士を目指すと決めているのならばいいですが、給料が上がらないまま高いお金を払ってモチベーションを保つことは本当に大変です。
オンラインセミナーは、時間に縛られず視聴することができ、金額が安く、交通費がかかりません。
また、色々な先生方のセミナーが定額で視聴できるのでオンラインセミナーの方がコスパが良いと思っています。
ほとんどの理学療法士はそこまでお金を出してまで学びたいと思っているとは思えないので、継続的に学ぼうと思った場合、選択肢はオンラインセミナーしかありません。
まとめ
理学療法士になったのに関わらず勉強をしない理学療法士は結構多いですが、それでもいいと私は思っています。
中学、高校でも一定数は勉強しないもしくはできない人達のことを考えれば、理学療法士の中にも勉強しない人がいるのは当然のように思います。
そもそも理学療法士はあまり勉強ができない人達がなる職業なので、理学療法士になったからといって急に勉強できるはずがありません。
また、勉強してもしていなくても給料が変わらないのならば、勉強の時間を他の時間にあてた方が人生が有意義になりますし、勉強にお金をかけないことが、唯一の手取りを増やす方法なので、合理的に考えるならば勉強しないことが一番賢いようにも感じられます。
理学療法士を安定した収入を得られる副業ととらえ、副業を本業と考えて好きなことをやれば確実に人生の充実度は上がるでしょう。
こういった生き方は非難されるかもしれませんが、他人の物差しで生きたところで、良いことなんて一つもありません。
私は勉強を強制したくてこの記事を書いたわけではなく、「勉強した方が仕事は楽しい」ということを伝えたかったのです。
私は別に毎日寝る間を惜しんで勉強しているわけではありません。
学校の勉強ではないのですから、気ままに勉強して飽きたり気分が乗らなかったらすぐやめます。
それぐらいの勉強で十分なんです。
たとえ理学療法士という仕事が自分に合わなかったとしても簡単に進路を変更することはできません。
そうなれば、「一生理学療法士でやっていく覚悟」というよりは「理学療法士でやっていくしかないという諦め」が必要です。
勉強をすることで少しでも理学療法士という仕事が好きになれることを切に願います。
一度理学療法士のやりがいについて考えてみるといいかもしれませんね。
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