理学療法士で大変なことは何がある?それぞれの解決策

理学療法士で大変なことは何がある?それぞれの解決策
理学療法士として長年働いていれば、大変だと思うことはいくつかでてきます。

理学療法士になって特に大変なことは、どこの職場で働いたとしても人間関係だと思いますが、人間関係の悩みは中々解決することが難しいのが現状です。

そもそも人間関係は周りというよりは自分に原因がある場合が多く、精神的に弱いと苦労する羽目になります。

人間関係を含め理学療法士の仕事は大変で、仕事が辛かったり、辞めたいと思ったりとすることもありますが、仕事とはそうゆうものだとある程度割り切る必要もでてきます。

多分皆さんは悩みながらも仕事を続け、簡単に仕事を辞めるわけにはいかないので自分の心の葛藤を抑えつけていると思います。

もちろん肉体や精神に限界がこれば「退職」の二文字が頭をよぎりますが、転職するにしても膨大なエネルギーが必要なので簡単に職場を変えるわけにもいきません。

ただ、ここで我慢しすぎると精神が壊れてしまうので、どうしようもならない時は一度退職して心を回復させる必要があります。

また、理学療法士という職自体を辞めて違う職種に就くという手もありますが、理学療法士になるために膨大な時間とお金がかかっている以上簡単に理学療法士をやめるわけにもいきません。

結局は自分で決めた道である以上、理学療法士が大変だと分かっていても乗り越えなければいけないのです。

では理学療法士で大変なことは何なのかどのように対処していったらいいのかここではそれについて詳しく解説していきます。
目次

理学療法士で大変なことには何がある?

肉体労働である

高齢者を移乗介助する理学療法士
理学療法士は専門的に学校で医療を学ぶので知的なイメージが強いですが、はっきりいって看護師と同様肉体労働が主です。

もちろんリハビリのカルテを書いたり、リハビリの計画書を作ったりするなどデスクワークもありますが、リハビリのほとんどが肉体労働になります。

理学療法士が肉体労働でどれぐらい大変かと言えば、私の友達が働いている病院では勤務時間8時間の間に7時間ずっとリハビリをしているそうです。

もちろん病院や施設によってリハビリの時間は変わりますが、私の職場でも4時間ほどはずっとリハビリしています。

患者さんに運動してもらうのだから理学療法士は疲れないイメージがありますが、患者さんを立ち上がりさせたり、移乗させたりと介助が必要な場合は完全に力仕事で肉体労働になります。

人の体重は高齢者であっても40~50kgはあります。全介助ともなれば、40~50kgを持ち上げる必要があります。

患者さんの介助を続けていると、体が疲れるだけでなく腰痛の原因になったります。

また、歳を重ねるほど、自分の筋力が低下していき患者さんの移乗が大変になってきます。

したがって、自分自身に体力がないもしくは自分が高齢になればなるほど続けるのが難しい仕事になります。

治療効果がでないと泣きそうになる

平行棒で歩く患者と理学療法士
リハビリは必ずしも治療効果がでるわけではありません。

リハビリの9割は高齢者を対象にしているため、どれだけリハビリしても身体能力が低下することが多く、リハビリをしても意味がないというか変わらないもしくは低下を遅らせることしかできません。

また、リハビリの治療効果は理学療法士の腕にも左右されるので、勉強をしない理学療法士にあたると、良くなるどころか悪い動作パターンを覚えてしまい余計に悪くなる可能性もあります。

実際に治療効果を出し、患者さんから必要とされている理学療法士はごく一部だと思います。

私はもちろん手を抜いているつもりもなく、一生懸命リハビリをしていますが、自分の経験や知識が足りず上手くいかないことの方が多いのが現状です。

リハビリをしても効果が出ないと、途轍もなく無力感を感じてしまい、自分を情けなくと思ってしまいます。

患者さんからの「ありがとう」は患者さんに治療効果がはっきりでて意味があるのです。

理学療法士は毎日患者さんのことで悩んでばかりです。決して精神的にも肉体的にもラクな仕事ではありません。

手を抜こうと思えばいくらでも抜けますが、何のために理学療法士になったのか分からなくなってしまい、自分を見失う結果になります。

勉強は一生続く

カフェで勉強をする理学療法士
理学療法士の勉強は国家試験が終われば終わるわけではなく就職した後も一生続きます。

もちろん、就職した後は理学療法の勉強してもしなくても一定額の給料はもらえるため、給料面で合理的に考えた場合勉強せずにその分の時間を自分に時間に使った方が賢い選択になります。

誰にも勉強することは強要されませんし(職場によっては勉強会があるところがあります)、職場から理学療法士の技術面に関しては特別に求めてこないので淡々と仕事ができます。

結局、理学療法士として勉強するかしないかは自分自身の問題です。

あなた自身が「現状のまま何も成長もせず、騙すような形で患者さんからお金を取っていて何も感じないのか」ということです。

経験だけではどうしても限界があり、新たに理学療法の知識を勉強しなければ患者さんをよくすることはできません。

勉強したからといって必ずしも治療効果が上がるわけではないですが、勉強しなければ治療効果が上がらない事だけは確かです。

20代で理学療法士になれば、理学療法士になった後に他の職種に転職しようと思わなければ40年間理学療法士の仕事が続きます。

10年、20年先に人生を振り返ったときに「自分は今まで何をしてきたのだろう」と思う時が必ずきます。

人は常に「生きる意味」を考える生き物だからです。

ダラダラ仕事をして一生を終えるのか、自分は仕事をやり切ったと言って死んでいくのか。

決めるのはあなた自身です。

誰もが悩む人間関係

目頭を押さえる若い女性の理学療法士
仕事と言うのは人との関わり合いである以上、必ず人間関係の悩みはつきものです。

私は人間関係の悪化が原因で一度転職しています。

それぐらい人間関係の悩みというのは辛く、苦しく、職場にいられなくなるほどの悩みなのです。

特に理学療法士は同僚だけでなく、患者さんともコミュニケーションをしていかなければいけません。

自分を救ってくれるのは患者さんですが、自分を地獄に突き落とすのも患者さんです。

人間関係というものは『慣れ』としかいいようがありません。思い悩み、何がいけなかったのか考えることでより良い人間関係を築けるようになります。

転職し、人間関係に恵まれた私でしたが良い人たちに囲まれても、人間である以上、結局は人間関係で悩みます。

パワハラ、セクハラだけでなく人には嫉妬心というものもあるので、職場で孤立感を感じてしまえば、何も言われていなくても毎日が辛くなります。

人間関係は誰もが通る道なので、自分なりに考えながら解決していくしかありません。

あくまでチーム医療である

5人の医療従事者
理学療法士の仕事は1人で勝手にやるものではなく、他の医療従事者の協力のもとリハビリをしています。

理学療法士がリハビリをする時間は短いですが、1日患者さんを世話するのは他の医療従事者です。

リハビリでトイレや歩くなどの日常生活動作ができていたとしても、他の医療従事者の介護の負担が増える場合、意見が通らず現状維持と言われます。

理学療法士からいえば「患者さんのことを全然考えていない」と怒りたくなるかもですが、毎日ご飯を食べさせ、おむつ交換をし、愚痴を聞いているのは他の医療従事者なのです。

その苦労を知らずにこちらの意見を通すのはお門違いです。

あくまでこちらはお願いする立場であり、意見が通らなくても他の医療従事者の気持ちを鑑みる必要があります。

それぐらい介護の手間というのは大変なので、介護をやったことない理学療法士が口を出すところではありません。

理学療法士にとって、他の医療従事者と足並みを揃えることは大変だと思うことは多々ありますが、自分にできないことをしてもらっているので感謝しつつお願いしていくしかないと思います。

患者さんのニーズと家族さんのニーズで板挟み

患者さんと家族さんとで板挟みな理学療法士
私たち理学療法士はあくまでサービス業であるため、お客様である患者さんやご家族さんのリハビリの希望を聞く必要があります。

お金をいただいているわけですから、自分の好き勝手にリハビリできるわけではありません。

しかし、一番問題なのが患者さんと家族さんとで意見が食い違うことです。

私は老人保健施設で働いています。

老人保健施設は建前としては『在宅復帰』を目的にしている施設です。

建前というのは、入所希望される家族さんは長期入所で患者さんを預かってほしいだけの場合が多く、「家に帰ってきてほしくない」のが本音だからです。
当然ここで、患者さんは「少しでも早く家に帰りたい」とおっしゃられ、家族さんは「少しでも施設に預かってほしい」とおっしゃられるので意見が食い違い入所時に患者さんと家族さんとで喧嘩しながらこられる場合もあります。

理学療法士がどちらの希望を優先するかといえば、やはり介護する家族さんの方を優先してしまいます。

患者さんのニーズにそえないことは心苦しいですが、患者さんの施設生活を少しでも楽しいモノにするために私たちは努力することしかできません。

やる気のある職員とやる気のない職員で空回り

居眠りするビジネスウーマン
理学療法士といえども、理学療法士を目指した理由がそれぞれ違い、それに伴って仕事へのモチベーションも人それぞれです。

元々の性格もあるでしょうが、必ず職場の中にはやる気のある理学療法士とやる気のない理学療法士とで分かれます。

リハビリの方針はほとんどが上司の考えで決まりますが、中にはやる気のある理学療法士が色々と提案し、上司がそれに追従する形で方針が変わったりもします。

そんな時に困るのがやる気のない理学療法士で、同調圧力で周りと合わせなければならない以上、無理やり指示されてやる羽目になります。

やる気のない理学療法士からすれば、やる気のある理学療法士は煙たいですし、逆にやる気のある理学療法士にとってはやる気のない理学療法士は煙たいのです。

また、やる気のある理学療法士はやる気のない理学療法士のリハビリに対して勉強もせず毎回効果のないリハビリにしていることに対して腹を立てていることが多いです。

このようにやる気のある職員とやる気のない職員で空回りすることがどこの職場でもあるのではないでしょうか。

リハビリは上手くいかないことだらけ

リハビリが上手くいかなくて泣く理学療法士
どれだけ評価が出来ようと、どれだけ治療技術を持っていようと、どれだけ勉強しようと患者さん一人一人違う以上、教科書通りに上手くいくとは限りません。

エビデンス通りにやっても患者さんが良くなるとは限りませんし、そのほとんどが失敗に終わることばかりです。

おおよその病状が一瞬で分かるようになってきても、自分のやり方が悪いのか患者さんがリハビリをしてもよくならないことを目のあたりにします。

勉強をしていないのならば諦めもつきますが、時間をかけ、お金を費やした結果がこれではやりきれない部分が多いのが理学療法士ではないでしょうか。

勉強しても実際にリハビリで良くなるのは数パーセントではやる気もなくなりますし、よくならないのならば詐欺師と何ら変わりがありません。

理学療法士は本当に大変だと思う瞬間です。

理学療法士で大変なことへの対処法

「肉体労働である」の対処法

車椅子に乗る高齢者と男性の理学療法士
理学療法士には色々な職場があります。

病院や施設、デイケア、訪問リハビリ、放課後デイサービス、自費リハなど働ける場所はいくらでもあります。

理学療法士の肉体的な大変さは、すべてリハビリの単位数で決まってしまいます。

リハビリの単位数は職場次第としかいいようがありません。

私は42歳と中年であるため体力は若い頃に比べ、衰えています。

したがって、長時間の肉体労働は難しいため、比較的にリハビリの単位数が少ない職場に転職しました。

私が働いている職場は老人保健施設ですが、1日の単位数が10~12(200分~240分)とかなり楽をさせていただいています。

年齢的にリハビリと言う肉体労働に限界が来ている方は、転職をし、体が楽なところに就職しなおしてもいいのではないでしょうか?

「楽=怠ける」というわけではありません。自分の体力に合わせて、自分が頑張れるところを変えるだけの話です。

詳しくは下記の記事で詳しく解説しています。
また、日頃から運動をし、体力をつけることをお勧めします。

といっても、運動は疲れるし、やりたくないと思う人が大半でしょう。

私自身も何度か運動を挫折してきましたが、運動を続けるコツは気持ちいいと思う程度にやることだと今では確信しています。

具体的には、散歩程度がおススメです。

散歩は30分程度なら疲れませんし、景色を見ながら歩くのは気持ちいいので負担なく続けることができます。

特にお勧めしたい人は仕事が大変でうつ傾向気味の人です。

ウォーキングにうつ病を防ぐ効果があることも明らかになった。毎日20~30分ほど歩くことで、うつ病を予防できて気持ちが晴れやかになるというのだ。

運動脳
実際に私は人間関係が原因でうつ傾向になりましたが、毎日朝の散歩をすることで心のリセットができています。


また、散歩を朝の時間にすると脳が活性しすっきりした頭で仕事をすることができます。

簡単に仕事のパフォーマンスが上がるので、一度試してみてください。

因みに私は、運動に慣れているので、朝の時間にサイクリングで10kmほど漕いでいます。

「治療効果がでないと泣きそうになる」の対処法

パソコンの前で頭を抱える男性
「治療効果がでないと泣きそうになる」の対処法は単純です。

ひたすら勉強し、たくさんの患者さんを診て、トライ&エラーを繰り返すことです。

方法論は単純ではありますが、簡単に実力がつくことはありません。

今の人達はすぐに結果を求めすぎます。簡単に得られるような実力ならそもそも価値はありません。

誰もが到達できないからこそ、オンリーワンになれるのです。

何も考えずに毎日同じことの繰り返しでは、10年先でも同じことで悩んでいます。

リハビリをするにあたって、仮説と検証は必ず必要です。

泣いている暇があったら、1日中患者さんのことを考えるなりして、何がいけなかったのか考えていきましょう。

また、ゴール設定を見直すことも大切なことです。

例えば重度の片麻痺患者の場合、麻痺がなくなり健康な状態に戻れることはありません。

それならば患者さん本人にHOPEを聞き出し、達成できそうかどうか考えていく必要があります。

家族と一緒に暮らしたいならば、住宅環境を整え、訪問看護・介護サービスやデイケアを利用すれば家族さんの負担を減らせるので自宅に帰ることが可能になるかもしれません。

結局一番のネックなのが、どれぐらい家族さんに介護負担があるかどうかなのです。

治療の知識だけでなく、そういった福祉サービスの知識があれば患者さんのQOLを下げることなく生活することができます。

リハビリは治療だけがすべてではありません。適切なゴールをたてる能力も必要なことです。

「勉強は一生続く」の処方箋

動画で勉強をする女性
勉強が一生続くと分かっているならば少しでも勉強を楽しんでやるのが苦なく長く続けるコツです。

私は最初は専門書で勉強していましたが、情報量が多すぎることとハンドリングが写真では分かりにくかったので、途中から動画学習に変えました。

動画学習の良いところは、要点だけまとめられているので情報量が少なく、体系的に学ぶことができ、さらに実際の実技動画を観れるところです。

また、先生方一人一人に特徴があり、面白いので飽きることなく学ぶことができます。

私の学習方法としては、「動画で学ぶ⇒気に入ったらその先生の著者の専門書を読む」で掘り下げて勉強しています。

日々の仕事に加えて、毎日勉強することは家庭を持っていればなおのこと難しいでしょう。

私は朝の時間に30分だけリハビリの動画学習をするようにしています。

できることならば朝活を取り入れましょう。朝は脳が一番リフレッシュに働く時間なので、集中して勉強や副業をすることができます。

つまりは短時間で最大の効果がだせるゴールデンタイムなのです。
たまに勉強をするとまったくやる気が出ませんが、脳がフレッシュな朝にやったり、ルーティンワークにしてしまえば苦痛を感じることなく勉強できます。

必ずこの時間に勉強すると決めることが大切です。

勉強のモチベーションが上がらない人は下記の記事を参考にしてみてください。

「誰もが悩む人間関係」の対処法

人間関係で悩むドクター

人間関係で悩む人のほとんどは、「人に認められたい」「褒められたい」という欲を多く抱えています。だから、その欲が満たされないと、途端に「上司にないがしろにされた」「パワハラだ」となる。要は、自分の中に「ほめられてトクしたい」という卑しい心があるから、それが果たされないと不満を持つのです。

成功に価値は無い!
人間関係のほとんどは、自己に固執しすぎるところから始まると思っています。

患者さんや同僚が大事なのではなく、自分が大事で自分が満足できないから「不満だ。私を満足させてくれない、お前が悪い。」という感情に陥ります。

自分に固執すればするほど、他者の言動が気になり始め、何をしてくれても不満を覚えるようになります。

しかし、逆にあなたは他者のために何かをしてあげているのでしょうか?

求めるばかりで他者に何も貢献する気のないあなたは他者の優しさを貪っているだけで、自己中心的な人間です。

人間関係で悩みのほとんどは、他者にではなく自分にあるわけです。

それを考えない限りはどこに転職して職場を変えようが結局は同じ結果に終わるでしょう。

「あくまでチーム医療である」への対処法

休憩する仲の良い女性医師と看護師
他の職種とうまくやるには、とにかく『恩を売る』ことです。

他の職種の人から頼まれたときは快く承諾し、良い関係を築いておきましょう。

特に気持ちの良い朝の挨拶を行えると印象が全然違ってきます。

普段から良い関係を築けていると、カンファなどで自分の意見が通りやすくなります。

もちろんカンファのときも相手の意見を否定せず、あくまでお願いする立場であることを自覚して取り組みましょう。

相手と意見が合わないからとか言って、「患者さんのことを考えていない」と思うのはご法度です。

自分が逆の立場に置かれたらどうなのかしっかり考えてみてください。

「患者さんのニーズと家族さんのニーズで板挟み」の対処法

折り紙でレクリエーションする介護士と高齢者の女性
私としては、家族さんのニーズを優先させています。

なぜならば、患者さんが家に戻ったときに介護をするのは家族さんだからです。

家族さんが首を縦に振らない限りは自宅復帰はかないません。

リハビリは、家族さんの介護負担を少しでも減らせる方向に持っていきます。

認知症などでどうやっても長期入所しかありえない場合は、少しでも患者さんがここでの生活を楽しんでもらい「家に帰りたくない」と逆に思ってもらえるようにリハビリを楽しむ方向にもっていきます。

リハビリは、その人に合ったリハビリ内容に変え、体を動かすだけという単純なリハビリは極力避けるようにしています。

理学療法士が考える運動プログラムは全然楽しくありません。

おしゃべりが好きで、理学療法士との会話を楽しみにしてくれている場合はいいですが、運動ばかりしているとリハビリ拒否になる場合があるので、塗り絵をしたり、計算ドリルをしたり、工作をしたりと色々工夫をしています。

もちろん運動をしないわけではありませんが、運動して休憩がてら自分の好きなこともやるという風に患者さんのニーズに合ったリハビリを提供しています。

「やる気のある職員とやる気のない職員で空回り」の対処法

働かない人がいることに対して悩んでいるビジネスウーマン
アリの中に良く働くアリ2割、普通に働くアリ6割と働かないアリが2割がいるという法則は良く聞く話です。

この法則の面白いところはよく働くアリばかり集めても必ず『よく働くアリ:普通に働くアリ:働かないアリ』の比率が2:6:2に分かれてしまうことです。

これは人間社会にも適応され、『よく働く理学療法士:普通に働く理学療法士:働かない理学療法士』が2:6:2でいるということになります。

したがって、やる気のない理学療法士がいたとしても社会性を持った人間にはそもそもそういった法則が遺伝的に組み込まれていると考えた方がいいです。

そう考えればやる気のある理学療法士がやる気のない理学療法士に出会っても特に腹が立つことはありません。

それに働いていないと必ず上司の評価に現れるのでやる気のない理学療法士がいてくれた方がむしろ比較対象としておいしいのではないでしょうか?

やる気のない理学療法士は、わざわざ自分のペースを崩す必要はありません。

やる気も努力も遺伝的に決まっていることであり、無理に頑張る方が余計にストレスが溜まります。

自分の才能はここまでだと割り切って、そこそこに仕事をこなしましょう。

「リハビリは上手くいかないことだらけ」の対処法

トップを目指す理学療法士の男性
いまはダメでも、死ぬ気になって何度も何度も挑戦すれば、必ずできるようになります。しかし、もしも「自分には才能がないから」と思ってしまったら、そこまでです。「このへんでいいや」と思ったときが、終わるときです。 
成功に価値は無い!
リハビリで上手くいかない時の対処法は精神論になってしまいますが、諦めない事だけです。

そもそも勉強したからといって初めから成功できるという考えが間違っているのであって、勉強した上でたくさんの症例を診なければ、経験則での判断力は育ちません。

これだけ勉強しても上手くできないと「自分には才能がない」と思ってしまいますが、何でもそういった思考をしてしまうとあらゆることに挫折するようになります。

理学療法士として生きていくと決めたのですから、もう上を目指して極めるしか道はないのです。

他のすべての道は捨て、理学療法士として生きていく道を模索してください。

毎日勉強をし、毎日失敗し、ほんの少しでもリハビリで良くできる人が増えていけば、あなたの実力が育っている証拠です。

少なくとも私は「このへんでいいや」とは絶対に思わず、むしろ理学療法士としてトップを目指しています。

そういった気迫が己を成長させていくのだと思っています。

理学療法士は大変なことがたくさんあるが、魅力でいっぱい

車椅子に乗った高齢者女性と男性スタッフ
人生山あり谷あり、理学療法士の仕事にも山あり谷ありです。

精神状態は良いときもあれば悪いときもあり、仕事のほとんどが自分の思うようにはなりません。

それでも理学療法士としてやっていくには、自分なりの心の中に一本の芯が必要です。

あなたが理学療法士を続ける理由、あなたが理学療法士を続けたい理由は考えていないだけで心の中にはきっとあると思います。

私の場合は老人保健施設に勤めており入所者も同僚も家族も同然なので、自分の大切な人のために働いています。

自分にとって大切なことが分かっていないと、肉体と精神に限界がきたときに壊れてしまいます。

それぐらい人は傷つきやすく脆い存在です。

幸福はそれに気がつかなければならないものです。ですから、幸福に気づかない人には幸福はないのです。

現代の考察
理学療法士は誰もが患者のためにしてあげていると思っているかもしれませんが、患者さんからしてもらっていることも多いことに気付いているでしょうか。

患者さんの何気ない会話に救われたり、笑って「ありがとう」と言ってくれるだけで心が安らいだりした経験は誰もがあるでしょう。

そういったことに気付くことが理学療法士をやっていく上で大切なことだと私は思っています。


理学療法士という仕事だけでなく仕事というものは一生懸命にやればやるほど、仕事に対する魅力がにじみ出てきます。

一生懸命にやるからこそ仕事でできることが増え、患者さんをよくすることができ、人の役に立てるので自負心が生まれます。
その自負心がさらに仕事のやる気を出させてくれます。要するに一生懸命にやればやるほど正のスパイラルが生まれ、人として成長しやすくなるということです。

そうでなくても理学療法士というのは勉強すればするほど面白く魅力でいっぱいです。

中々理学療法士に魅力を感じられない人は下記の記事を参考にしてみてください。
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